どうやらご好評を得ているアンブローシアマップですが、これは特に変わったことをしているわけではありません。基本的には、レタッチソフトを使ってマップエディタにロードする前の元図を変形させているだけなんです。というわけで「エセ」をつけてます。
ここでは、その変形作業の実際の流れを説明します。
まずは元になる地図を用意しましょう。日本地図や世界地図なら、フリーの白地図を提供されているサイトがありますから、それらを利用してもいいでしょう。
オリジナルなら、自分で描く必要があります。いずれにせよ、用意する地図はゲーム中の完成形を思い描いて、地形や国境線が必要ならこの段階である程度詳しい図にした方がいいと思います。
さて、ここではガイダンスページにあるアンブローシアの地域図を使ってみましょう。文字が入れてあるので変形後のスケール代わりになると思います。
レタッチソフトを立ち上げて、元図を読み込みます。使うソフトは手持ちのもので構わないはずです。ただソフトによって操作などが若干異なるでしょうから、お手持ちのソフトの操作方法を確認しておきましょう。
変形させる範囲を選択し、画像処理で遠近法で変形する方法を選びます。まずは一点透視。消失点が一つの場合です。使用したソフトでは、選択範囲の四隅に四角のポイントが表示され、それをカーソル移動することで変形します。
矢印のように動かして、奥の方に寝かせた図になりました。
アンブローシアの場合は、もう一方向に消失点をとっています。いわゆる二点透視です。画像処理で、遠近をかけながら自由に変形できる項目があると思いますから、それを使います。だから正確には擬似的な二点透視ですね。
ではまず、選択範囲を斜めに変形させます。続けてこれを回転させます。
この変形と回転で色々試してみて、気に入ったアングルにしましょう。
この作業で、元図の線はいくらかぼやけるでしょうから、なるべく緻密な下図にしたければ解像度を上げた方がいいですが、あたりを取る程度ならこれで十分だと思います。
今回の作業はjpgファイルで行いましたので、これをマップエディタに読み込むにはbmpファイルにする必要があります。vecterなどからフリーウェアの画像変換ソフトを入手してファイル変換をします。これで、マップエディタに読み込む下図ができました。ゲームで使うマップサイズを考えて画像のサイズも決めておきましょう。
マップエディタに<背景ビットマップロード>で下図を読み込み、これをなぞっていけばいいわけですが、下図には最低限海岸線と、それから国境線も入っていた方がいいと思われます。マップに川や山地を入れるのなら、これらも下図の段階で入っていた方がいいでしょう。案外、後から書き込むのは面倒、というか、つい平面のつもりで書き込んでしまい、雰囲気が出ないのです。
雰囲気作りといえば、<ポリゴンの影をつける>、<枠をつける>、<山の稜線を意識する>ということをしています。枠は元のマップをこんな風に傾けてます、ということが示せますし、山地の国境線を細かく曲げたり枠で切れている陸地部分に高低差らしき処理をすることでちょっとした雰囲気が出ます。まあ、誤魔化しに近いものではありますが。
あと、あまり効果はないような気もしますが、山地ポリゴンを置く際に、下のように少しずらすようにしています。ほんの少しでも見下ろしらしく見えればと思いましたが、気休め程度にはなってるのかどうか。
説明は以上です。ご質問があれば掲示板(ジオボード)にお願いいたします。