アンブローシア・ガイダンス

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 ここでは、架空世界であるアンブローシア国の、大枠の状況説明をします。

 ※.現在、シナリオ「アンブローシア戦史」には、オリジナル・データのa系(A,A+)と、データ改変したb系(C,C+)の2系統
   があり、以下のデータはb系に準じています。
 ※.また、Extra版のデータはわずかの例外を除きC+版と同一です。

 a系はb系と比べて概ね、兵力が2倍、武将能力値が1,2上乗せした数値になっています。

目次

 1.周辺図

 2.アンブローシアとサダルバリス王家

 3.国内有力勢力の状況

 4.各地域の状況

 5.登場勢力一覧

 6.人物列伝

 7.メモ


アンブローシア周辺図

1.周辺図

 北大陸と南大陸を繋ぐアンブローシア地峡に位置する、わたしたちの世界のスペイン、フランス程度の国土を持つ国がアンブローシア連合王国です。
 北は中央集権の大国カロン帝国、南は新興民主国家プロセルピナ連邦と隣り合っています。
 プロセルピナ地域の国々とアンブローシアは古くからの友好国です。一方、北のカロン帝国とはたびたび紛争を起こしてきました。
 ですが、現王家サダルバリスがアンブローシアを統一したここ200余年は、いくつかの小競り合いを除いて、ほぼ平穏を保っています。




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アンブローシア地域図

2.アンブローシアとサダルバリス王家

 アンブローシア連合王国は、本国と五つの地域から成り立っています。
 これら五つの地域のうち、ハイランディアを除くネクトールソーマユーロパカリスタはかつては独立した王国でした。
 アンブローシアを含むそれぞれの王国は、周囲の小勢力と離合集散を繰り返しながら、この世界における(わたしたちの歴史での)中世期にあたる期間を過ごしました。

 そして240年ほど前にこの地を統一したのが、ハイランディアから出たサダルバリス家です。
 (ちなみに、サダルバリはこの世界の知識の守護神の名です)


 王の血筋が絶えたことを発端とした旧アンブローシア王国の混乱は、カロン帝国の後ろ盾を得た奸臣ヴォルテリウス・オーゼにより収まるかにみえました。ですが、ハイランディア回廊制圧という容易いと思われた作戦に失敗し、ヴォルテリウスは倒れました。
 彼の軍を迎撃し打ち倒したのが、ハイランディアの自治領主シグムンド・ヴィゲン・サダルバリスです。
 シグムンドは、突如支配者を失ったヴォルテリウスの占領地を一気に駆け上り、王都トゥバンに入城しました。存命していた王太后や旧王臣の信任を得たシグムンドは、その後20年余りをかけ地方領主を降し、また周辺諸国の干渉を排して旧王国の失地を回復しました。そして後事を息子フレドリク・ドラケン(後のフリードリック・ドラグナス・アンブローシア=サダルバリス1世)に託し、54年の生涯を閉じました。

 フレドリクは周辺4国の軍勢を各個撃破した後、当初の苛烈な拡大戦略を改め融和政策に転じ、国力を背景にした外交力にて統一事業を完成させました。
 さらに、各国の旧王家はとしてゆかりの地に封じ、有力家臣と譜代はとして配し、また小諸侯の再配置を行い、現時点まで続いている国内統治の基礎としました。

 王国の基礎が固まるまではもうしばらくの時を必要としました。この間幾度か、隣国の混乱収拾を名目とするカロン帝国の侵攻がありましたが、サダルバリス家が纏める連合軍はよくこれを防ぎ、新たに制定されたサダルバリ暦(王暦)27年11月のアルケス市の会戦を最後に帝国と停戦。帝国はサダルバリス王家を承認し不戦協定を結び、これをもって、正式にアンブローシア連合王国が成立しました。

 連合王国となったアンブローシアは、陸海の要衝に位置する利を生かし、交易産業国家として栄えましたが、200年余りの平穏は徐々に国の結束を緩ませ、王家の統制も弱くなりつつあります。
 ことに、ここ何代かのサダルバリス王の夭逝は、国内有力勢力に独断専行を許すきっかけを与えています。

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3.国内有力勢力の状況

 王暦257年時点での、王家、及び上位20勢力の勢力図です。
 王家は各地に分家を含め従属勢力を持っており、かろうじて全国の一割強の国力を保っていますが、おそらくは現王にこれらを束ねる力は残っていないでしょう。
 本国は摂政デミトリス・アルワイドと前の諸侯会議議長アーサー・シーベルト・ヅィバンの勢力圏が入り組み、これに宰相アルフォンス・ディルガンを含めた本国内三大勢力の争いが始まろうとしています。

 もともと有力臣下である各地の伯は、勢力を維持しながら、それぞれ侵攻準備をしたり、状況を見守っているようです。
 一方、かつては独立王家であったユーロパ公ネクトール公ソーマ公カリスタ侯は独立の気運を伺おうとしていますが、それぞれ障壁が立ち塞がっています。

257年勢力図

   王家色 :王家及び臣従勢力王家属領色 :王家従属勢力 SdM :サダルメリク家及び南ユーロパ連合 Dsi :ヅィバン家勢力 Alw :アルワイド家勢力
    ※それぞれの勢力の臣従勢力は主家と同色、従属勢力は明度の低い同色で色分けしている。

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4.各地域の状況

「⇒」は、それぞれの地域または勢力の該当部分へジャンプします。

a.257年上位5勢力図 b.北部アンブローシア c.アンブローシア中央部
d.東部アンブローシア e.アンブローシア内陸部 f.ハイランディア
g.ユーロパ h.カリスタ i.ネクトール
j.ソーマ k.カロン南縁部 l.プロセルピナ・ノルド州

地域図内ルートラインの説明
太線:青 隣接する自領
細線:青 隣接する自勢力:臣従関係
細線:黄 隣接する自勢力:従属関係
細線:白 隣接する他勢力:通常関係
細線:深赤 隣接する他勢力:宿敵関係

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a.257年上位5勢力図

257上位5勢力図
ヅィバン.ヅィバン家 アルワイド.アルワイド家 ディルガン.ディルガン家
南ユーロパ連合.南ユーロパ連合(サダルメリク家) ユーロパ.ユーロパ公

 臣従勢力を含めた石高、上位5勢力の版図はこのようになっている。
 アンブローシア本国の3勢力の混在はアルワイド・ヅィバン両家の間で大きい。ディルガン家は勢力圏が固まっていて、アルワイドと共にヅィバンを挟撃する位置にあるのが有利といえば有利だが、勢力差がネックとなる。

 このような状況になったのは、ここ10年余りに及ぶ中央の混乱が原因である。
 それ以前の数年はサダルバリス王と諸侯会議を主導とする統治機構改革が進行中だったが、側妃による四人目の王子誕生という喜ばしい出来事から間もなく、王は急逝した。その後、諸侯会議の有力者が保守、改革派を問わず相次いで病や不慮の事故で亡くなり、中央の勢力図は塗り変わることとなった。

 歳若き新王の摂政は代々の名家であるアルワイド家当主デミトリス、宰相には保守派の有力者アルフォンス・ディルガン、諸侯会議議長には改革派のホープ、アーサー・シーベルト・ヅィバンがそれぞれ就き、現時点に及ぶ三角関係が成立した。
 その後、この関係は反目するアルワイド、ディルガンの間を折衝するヅィバンという構図でしばらく続いたが、新王の夭逝とそれに続く次王をめぐる255年の交渉決裂にて、衝突は必至となる。

 中央の混乱必至に心を痛めていたアーサー・シーベルトに、驚くべき情報がもたらされたのは256年が明けてすぐであった。
「アルワイドとディルガンが手を組み、アーサーの誅滅を仕組んでいる」
 幸い、アーサーの中央での信頼はまだ大きかった。両家に対する勢力を作らねばならなかった。時間が無い。それは、自分を信頼してくれた王家の領地を奪うことへのためらいも置き去らねばならないほどだった。
 アーサーは秘密裏に、自領に連なるアンブローシア本省の東の王家領の制圧と、味方する中小諸侯をまとめる根回しを始めた。程無く、アーサーは議長を解任される。
 同様にアルワイド・ディルガン両家も動き、257年の年明けを待たず、勢力の切り分けは終わった。

 一方、中央山脈の西方ユーロパでは、中央の動きを見据えユーロパ公エドゥアール・ベルナドットが長年伝わる秘密の家訓を実行に移す準備を始めていた。
「中央に隙あらば再びユーロパの地を取り戻せ」
 まさに、そのときが近づいていた。エドゥアールは慎重に事を進めたはずだった。
 だがこれを見越した者がいた。シュバインのサダルメリク家の策士、マルティン・ケア=サダルメリク。かつてはユーロパ旧王国の直臣であったサダルメリク家の現当主は、ベルナドット家のとうに棄てられたと考えられていた家訓がまだ生きていると断じた。

 マルティンはいずれは大勢力に翻弄されるであろうユーロパ南部の中小諸侯をまとめ、南ユーロパ連合を組織し、ユーロパ公の機先を制する道を選んだ。マルティンにとって悔やまれるのは、分家である隣のサダクビア家への処置を躊躇ったのみであった。

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b.北部アンブローシア

北部アンブローシア
 北辺.北辺伯(トーレス家)  セルペント.セルペント家  ミネラウバ.ミネラウバ家
 ノルティエラ.ノルティエラ家(王家北分家)  シルマ.シルマ家  アルキバ.アルキバ家
 ギエナ.ギエナ家  サーリン.サーリン家  ルティリクス.ルティリクス家
 クヤム.クヤム家  サダルバリス.王家ブローギューラ領

 北部アンブローシアの4省(カタルーニャ、フリア・ロハ、ブローギューラ、ヴァレトニ)は、比較的温暖なアンブローシアの中では山がちな寒冷地といえるが、カロン帝国への万一の押えとして重要な地域である。

 カロンとの国境に接するカタルーニャの北辺伯トーレス家とユーロパへの山間ルートも押えるフリア・ロハの王家北分家ノルティエラ家は、本来カロンへの二段構えなのだが、両家の温度差は徐々に大きくなっている。
 北辺伯アラルド・トーレスはカロンへの備え怠ること無かれ、と訴え続けるが、テオバルド・ノルティエラは中央の動向に気を逸らされている。
 これはこの地方の諸侯にも伝染し、王家に従属する北辺伯、ノルティエラ以外の中小諸侯はアルワイド、ヅィバンいずれかの傘下に収まってしまった。
 アラルドはカロン南方軍マドリッド駐屯司令官とごく個人的な交流はあるものの、それが状況を左右するもので有り得ないのは重々承知していた。

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c.アンブローシア中央部

アンブローシア中央部
 シラー.シラー伯
   (グラント家)
 メンカル.メンカル家  サダルバリス.サダルバリス王家
       
 アルワイド.アルワイド家
 ヅィバン.ヅィバン家  メタラー.メタラー家  カノプス.カノプス家  スハイル.スハイル家
 アルディーバ.アルディーバ家  ズーベン北.ズーベン北家  ズーベン南.ズーベン南家  キファ.キファ家
 ザウラク.ザウラク家  アルナスル.アル・ナスル伯
   (レオニダス家)
 アルシャイン.アルシャイン家  ナスライン.ナスライン家
 ディルガン.ディルガン家  ファクト.ファクト家  アルナイル.アルナイル家  スサカン.スサカン家
 アルスハイム.アルスハイム家  アロウ.アロウ家  アトリア.アトリア家  メリデアナ.メリデアナ家
 トリマン.トリマン家  カウス.カウス家  ハダル.ハダル家  クルス.クルス家
 ミモザ.ミモザ家  シトゥラ.シトゥラ家  グラフィアス.グラフィアス家  アルフェラッツ.アルフェラッツ家

 アンブローシアは交易国家として知られるが、農地整備も進み穀物のみならず様々な園芸作物を産し、それらは交易品の一部を占めている。現王朝時代に入り安定期に入った王暦100年前後に行われた大灌漑事業の成果である。
 灌漑事業の主軸はアンブローシア内陸部を横断しネクトールのシャルトリューズへ抜けるアソープス川の豊富な流量を、トライオン・シューペリアへ導きガニュミード平野のレダ、テーベ両川へ繋げる運河網の建設だった。これは河川運搬による内陸交易・交通の助けにもなった。

 さて、アルワイド家とヅィバン家及びディルガン家の状況は前に記した通りである。これに諸侯はそれぞれの思惑を持ち、あるいは否応無く巻き込まれた。

 プラーヴィの南北ズーベン家やシューペリアのアロウ家アトリア家は近年の確執にケリをつけるべく。ハダル家トリマン家の武勇誉れ高き当主は活躍の場を求め。小なりともアルスハイム家はディルガンとの臣従関係は跳ね除けたが、事態が好転するべくも無い。

 独立を保っている家もある。シューペリアのカウス家とバファナのクルス家は他家の下に立つ道を選ばなかった。だがかろうじての独立に過ぎないのは両家とも理解している。
 これらと少々事情が違うのはトライオンのアル・ナスル伯ナスライン家である。両家の確執は百年以上に及んでおり、まるで国全体のことなど構わないかの如く睨み合いを続けている。王都南面守備のアルシャイン家の存在が唯一の防波堤であった。

 そして、王家である。アンブローシア本省の領地の東半分はヅィバンに、西半分はアルワイドに押えられ、残るは王都トゥバンと先々代王弟ヴァイタリス・クロードが守るグルミウム、そして3ヶ所の離宮のみ。各地に点在する王家傘下の自治都市はそれぞれの判断に任すより無い。若き王フォビア・フラヴィウス3世は政務に長けた王だったが、やはり呪いが掛かっているかの様に、病の床に伏してしまっている。

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d.東部アンブローシア

東部アンブローシア
 アルリシャ.アルリシャ伯(デ・ファーナ家)  スワロキン.スワロキン家  海軍.アンブローシア海軍
 アマルテア.アマルテア家  リシテア.リシテア家  シノーペ.シノーペ家

 ジェイナス半島は天然の良港が多く、ユピター島とともに東方海上交易の拠点・中継点として栄えた。アンブローシア本省・王都周辺の港湾整備が進むにつれ比重は変わりはしたが、交易の一大拠点の地位はさほど揺らいでいない。

 いわゆる表ジェイナスのアズーラを領するアルリシャ伯デ・ファーナ家は、かつては諸侯会議に大きな発言力を有していたが、先代急逝後跡を継いだ息女アリアベルタは、中央の情勢にまるで興味が無い様子である。あくまで噂では、従属ながら信頼を置き、既に伯の配下に等しいとされるスワロキン家に中央を伺わせ、自らは裏ジェイナスにあたるネクトールのバランタインを狙っているのではとされている。

 そのアズーラの北方ユピター島では、島の覇権をめぐりアマルテア家リシテア家の対立が深まっている。前に挙げたアル・ナスル伯とナスライン家ほどではないが、こちらの因縁も根深いものがある。

 ユノー島の海軍は大きな兵力を有すものの、この情勢の中、動き出す気配を見せない。艦隊司令ジェイムス・ティベリウスは愚鈍との突き上げを受け流し、北辺伯と呼応しているらしい。元々こちらもカロンへの海上での備えなのであるから、予期される陸の内乱に加担するのを善しとしなかったのかもしれない。

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e.アンブローシア内陸部

アンブローシア内陸部
 アクラブ.アクラブ伯
 (アンタレス⇒カルディア家)
 イーストランド.イーストランド家
   (王家東分家)
 サルガス.サルガス家
 ジャバフ.ジャバフ家  グラフィアス.グラフィアス家  アルゲテナル.アルゲテナル家
 テーミン.テーミン家  ザウラク.ザウラク家南領  シェダル.シェダル家
 王家.王家シャルルアズ領  セギン.セギン家  アルメイサム.アルメイサム家
 ポラックス.ポラックス家  キャストル.キャストル家  デリフェルト.デリフェルト家
   (王家南分家)

 西からグアラーニ、南北エル・トリ、シャルルアズと続く、アソープス川の中流域はアンブローシア旧王国以前は独立諸侯の乱立地帯だった。この地方の一諸侯を元とする旧王家がアンブローシア(現本国地域)を統一したのち、この流域と北のガニュミード平野の間の地域(アルビセレステ、スクォドラ・アッズーラ、トライオン、シューペリア)に開発の余地ありとして灌漑事業に乗り出したものの、その時代では諸事情からアルビセレステを迂回するアソープス支流を通すのが精一杯だった。
 前に挙げた現サダルバリス王家の連合王国による灌漑事業は、これを発展させ再開したものといえる。旧王国の計画は的を外していなかったことが200年を経て証明された。

 連合王国成立時、この地方の諸侯の再編・再配置は最も激しく、王家東分家イーストランド家と王家南分家デリフェルト家が腰を落ち着けているのがそれを物語っている。アソープス流域自体が、カリスタ、ソーマ、ネクトールを結ぶ要所ゆえである。
 元より独立機運の高い土地柄から中央勢力の影響は少なかったが、アルビセレステのアルゲテナル家テーミン家がアルワイド、ヅィバンそれぞれの傘下に収まるや、状況は変わった。
 緩いながらも協力体制をまとめた方が良いのでは? と話はまとまるかに思われたが、これも土地柄からか、盟主に名乗りを上げる者がなかなか出ない。
 ここで手を挙げたのが、南エル・トリキャストル家の新当主イアン・ギュネス・キャストルだった。その結果はイアンの予想を裏切り、ポラックス家アルメイサム家シェダル家ザウラク家がキャストル家の下に集った。
 各家の思惑ははっきりしない。ザウラク家のみは領地分散の上に南には当主不在というやむをやまれぬ事情がある。
 イアン自身も少々困惑した。だが、これに素直に応じたという。

 旧王家の縁戚に当たるセギン家は、王大后フィオレンツァの身を案じ、兄である当主ファブリッツィオは王家側に留まることを決めた。
 残るスクォドラ・アッズーラの状況だが、有能なれど希代の変人として知られるアクラブ伯コルス・アンタレスは、アルリシャ伯とは別の意味で情勢に興味を持っていないといわれている。その隣のサルガス家は独立を保っているが、これはどうやら、アクラブ伯を伺っているうちに時流に乗り遅れたようである。

 最後に王都東面守備かつ、本来のアンブローシア連合軍が編成された場合第一軍を率いるはずだったグラフィアス家、ハンニバル・グラフィアス将軍の動向である。
 将軍は老齢ながら王都守備を続けている。万一のときの受け入れを北辺伯が申し出たらしいが、将軍はこれを固辞し王都の東ギアンサルを守っている。

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f.ハイランディア

ハイランディア
 トラファルガ.トラファルガ家  ビハム.ビハム家  バハム.バハム家
 アルゲニブ.アルゲニブ家  アルフェラッツ.アルフェラッツ家  王家.王家ハイランディア領

 ハイランディアは巨大カルデラの中の土地である。
 地形からそう推測されてはいるのだが、アンブローシア全土に元の巨大火山の活動を示す徴、例えば火山灰地層が見つかっておらず、一体何が爆発したのか? は地質学上の謎である。

 高地ゆえ豊穣とは言いがたいが、小規模なりに農業・工業の盛んな土地である。
 地勢的にはハイランディア回廊として知られる、東西交通のルートの一つであり、地域は南北コリドール(回廊)と古ハイランディアに分かれる。
 この古ハイランディアが現王家の発祥地であり、王家の本家筋にあたるトラファルガ家が治めている。北コリドールのビハムバハム両家は中央の勢力下にあり、南は自治領主のアルゲニブ家と、代々王都北面守備を任されているアルフェラッツ家の本領がある。

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g.ユーロパ

ユーロパ
 アルゲディ.アルゲディ家  ハリス.ハリス市  アルワイド.アルワイド家
   アングル本領
 アルクトゥルス.アルクトゥルス伯
   (レイ家)
 アルマーズ.アルマーズ家  ユーロパ.ユーロパ公
   (ベルナドット家)
 リゲル.リゲル市  ベラトリクス.ベラトリクス家  アルテルフ.アルテルフ家
 ドゥール.ドゥール家  デネボラ.デネボラ家  シェルタン.シェルタン家
 サダクビア.サダクビア家  南ユーロパ連合.南ユーロパ連合
   (サダルメリク家)
 アンカ.アンカ市
 アルデラミン.アルデラミン家  アルフィルク.アルフィルク家  カルラルバイ.カルラルバイ市
 エルライ.エルライ市  西方教会.西方教会  ブロッグ.ブロッグ市

 旧ユーロパ王国とその周辺部に相当する地方。
 北部平原のアングル、アンブレオン。中央平野部のガーラ、ガルバルディア。南部山間部のシュバイン、エルザスと区分けされている。旧ユーロパ王国は、南方4地域をほぼその版図としていた。
 カロンとは、間に大河カイベルと半塩水湖ナイラッドを挟み接している。カイベル川は幅広く深い川で、内陸のアングルにも外洋船舶用の港がある。ガーラ・ガルバルディアに跨るユーロパ平野はアンブローシア屈指の穀倉地帯で知られる。エルザスはしばしば旧カリスタ王国との紛争地帯となることもあった土地である。

 ユーロパ公南ユーロパ連合については前出であるので、ここでは主に北部ユーロパについて触れておく。
 北アングルの自治領を治めるアルゲディ家は、カロンと直接接する土地にあるため、苦渋の選択を迫られつつある。南アングルにアルワイド家本領があるからだ。
 アルマーズ家を傘下に置き、カロン辺境伯と独自に不戦協定を結ぶアルクトゥルス伯レイ家は、悠然と構えているように見える。おそらくそう見えるだけで、ユーロパ公も連合も決して侮ることは出来ないだろう。
 王家傘下のいくつかの自治都市は、中でも最大のリゲル市を除けば、たいした戦略的価値を見出されてはいない。そのリゲル市は、アルテルフ家とともに公と連合の直接対決を阻む壁となっている。
 そこで公と連合の間にあるサダクビア家の立場が微妙なものとなる。うまく立ち回ればキャスティングボートとして振舞えるかもしれないが、一気に攻め落とされては元も子もないのだ。

西方教会領
 数百年以上前、北大陸の西方一帯を支配したプレセペ帝国の名残が西方教会である。
 カロンを遥かに凌駕する大帝国だったプレセペ帝国は、統治力の衰えとともに分裂し、分裂後の西プレセペ帝国皇帝は、教会と融合することで衰えゆく国を維持しようとした。その目論見は西帝国の寿命を2世紀ほど延ばしはしたが、周囲の新勢力の台頭に抗し切れず、ついに帝国(そう呼ぶには小さくなり過ぎたが)はその土地から追われた。
 これに手を差し伸べたのが、旧ユーロパ国王だった。敬虔な教徒である王は最西方の半島を教会(教皇)に割譲したのだ。こうして西方教会の命脈は保たれた。
 国としてみればたいしたことはなくとも、宗教勢力としての影響力を維持できたのは旧ユーロパ王のおかげなのだが、今の教会関係者がそれをどう考えているかは定かでない。

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h.カリスタ

カリスタ
 カリスタ.カリスタ侯(ハインライン家)  メディア.メディア家  ケイニクラ.ケイニクラ家
 アダーラ.アダーラ家  アルドラ.アルドラ家  ウェゼン.ウェゼン家
 プロシオン.プロシオン家  ゴメイザ.ゴメイザ家  ヴェスタラント.ヴェスタラント家(王家西分家)
 エレクトラ.エレクトラ市  マイア.マイア市  タイゲタ.タイゲタ市
 セラエノ.セラエノ市  アステロペ.アステロペ市  エアリーズ.エアリーズ自治領
 アリオト.アリオト伯(ミザール家)  ドゥベ.ドゥベ家  アルサ.アルサ家

 内陸部のカリスタ(中・上・東カリスタ)と沿岸部の下カリスタ(ヴェスタラントまたは西カリスタ)、及び大小アルサからなる旧カリスタ王国及びアルサ王国に相当する地方である。
 カリスタは連合王国成立期に最も抵抗を示した国で、旧王国の王家で唯一根拠地を奪われた国でもある。またアルサはカリスタの分国で、過去何度か併合・独立を繰り返した経緯がある。

 旧カリスタ主要部は、現在自治都市群と王家西分家ヴェスタラント家のある下(ヴェスタラント)カリスタで、中カリスタに配されたカリスタ侯ハインライン家は元の版図の4分の3強を失うこととなった。これで諦めがついたのか、以降カリスタ侯は王家の忠実な家臣となっている。
 カリスタ配下の準王国だったといえるアルサ家の方が、騒動の種といえよう。アルサ家の領地は最辺の小アルサ(アルサ・マイノリス)のみに削られ、本領であった大アルサ(アルサ・マジョリス)にはアリオト伯ミザール家が配された。これは連合王国への降伏条件と何ら違わぬものだったが、アルサ家当主が代替わりするたびに、「約束の反故」を追求する動きが噴出した。そのようなものが実際にあったのかは定かでないが、大小いくつかの騒乱を経て、国境守備の名目付きながら一時小アルサは王家直属管理下に置かれたこともある。

 南部カリスタは、プロシオン家ゴメイザ家ウェゼン家アルドラ家アダーラ家ら中小勢力をケイニクラ家が束ねているが、主従関係というほど強い結び付きではない。ケイニクラ自体が急逝により当主不在で、新当主登場まで前当主の弟たちが家を支えている、いささか不安定な状態にある。
 エアリーズ自治領は西方海上交易の中継拠点で、諸島の島主らによる集団自治が行われてきた。近年王家による保護力が低下するにつれ自衛体制を整えつつあるが、なかなか覚束ないようである。

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i.ネクトール

ネクトール
 ラスティネル.ラスティネル家  アフィニティ.アフィニティ家  ブラー.ブラー家
 ヤクローズ.ヤクローズ家  アプルカ.アプルカ家  ノア.ノア家
 カーデナル.カーデナル家  ネクトール.ネクトール公
   (ガーフィールド家)
 ディサローノ.ディサローノ家
 ヅィバン.ヅィバン家
   エラドゥーラ本領
 ドランブイ.ドランブイ家  サンブーカ.サンブーカ家
 デーニッシュ.デーニッシュ侯
   (ファルンベルズ家)
 バーボネラ.バーボネラ家  イーストランド.イーストランド家
   (王家東分家)

 旧ネクトール王国と、その周辺部にあたる地方である。北部ネクトール(バランタイン、カルヴァドス)、中央ネクトール(アマレット、エラドゥーラ)、南部ネクトール(シャルトリューズ、アドニス)に分かれる。北部は交易、中南部は農工業生産が盛んである。

 旧ネクトール王国は、周辺の旧4王国のうち最初にアンブローシアに併合された国である。
 シグムンド・ヴィゲンの旧アンブローシア領域再統一の過程にて、ネクトール王はこれを機会にアソープス川流域に手を伸ばそうとした。このときシグムンドの主力は北方でユーロパ王と対峙していたため、王の目論見は的を射たもののはずだったが、シグムンド軍シャルルアズ分遣隊に阻まれ、なおかつ王以下重鎮数名をも敗死という憂き目に遭った。これによりネクトールは一気にアンブローシアの家臣化への道を辿っていく。
 このとき分遣隊を率いていたのがゲイリー・ファルンベルズ、シグムンドのトゥバン入城直後より軍の先鋒を務め頭角を現す。後のデーニッシュ侯である。
 連合王国成立後、ネクトール王家ガーフィールド家ネクトール公としてアマレット領を安堵される。そして没収されたシャルトリューズ領デーニッシュには、第一の功臣及びこの地方の旧勢力への押さえとしてファルンベルズ家が配された。
 ファルンベルズ家の功第一は確かなのだが、旧王家とほぼ同格の侯として配されたことには、若干の疑念がある。一説にはゲイリーはシグムンドの隠し種ともいわれるが、定かではない。
 経緯では仇敵ともいえる両家であるが、意外や衝突は起こっていない。だが、現ネクトール公バーンハードは歴代の怨念を一人で背負った人物といわれている。

 ネクトール公もまた、この機に独立を画策しているというが、南はデーニッシュ侯、東はヅィバン家本領があり、北も影響力は磐石とはいえない。さらに北のアフィニティ家ラスティネル家はアルリシャ伯の動向に慄いており、ネクトール公の働き掛けは通じていない。

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j.ソーマ

ソーマ
 ロデレール.ロデレール市  ドラモット.ドラモット家  コミノ.コミノ市
 セナペ.セナペ市  リキリジア.リキリジア家  パースリ.パースリ家
 マジョラム.マジョラム通商会議  タラゴン.タラゴン家  レガリス.レガリス家
 ジェンジブレ.ジェンジブレ家  クローブ.クローブ家  カーダモン.カーダモン伯(カネル家)
 ソーマ.ソーマ公(チェイン家)  アイユ.アイユ市  パズィリック.パズィリック家
 イングヴェア.イングヴェア家  シトロネル.シトロネル家  ベイリーフ.ベイリーフ家

 ソーマ地方は、古くから東方大陸との香辛料交易を主産業とし、南北両大陸への供給源として栄えてきた。それは、西部(タメリック、アジョワン、フェヌグリーク、ローレル)のソーマ王国と、東部(バッカス列島、キャラウェイ、フェンネル、カロンジ)の小国群との駆け引きの歴史でもある。

 かつては血生臭い抗争もあったが、連合王国傘下となり武力をもっての衝突は鳴りを潜めていた。だが中央勢力の内戦への流れを知るや、ソーマ公アーネスティン・チェインは、ソーマでの勢力固めに動き始める。北隣のカーダモン伯カネル家の動向が懸念ではあったが、西方とバッカス列島ドラモット家を勢力下に置くことには成功する。
 しかし、ここで北のユーロパ公とほぼ同じ事態がソーマ公を見舞う。緩い通商連合であったマジョラム通商会議が、相互軍事同盟へと移行したのだ。ソーマ公の動きを牽制したのはマジョラム家の客臣かつ通商会議長ウィンスペクト・ローゼス。ソーマ地方のみならず、アンブローシア随一の政治家と謳われた人物である。

 武勇に優れ、温厚な人物といわれていたアーネスティンは、初めて激怒する姿を家臣に見せたという。通商会議に様々な圧力、挑発行為を仕掛けるが、いずれもウィンスペクトに受け流された。後は直接侵攻の道のみだが、ここでカーダモン伯の存在が重く圧し掛かることとなった。

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k.カロン南縁部

カロン南縁部
 カロン.カロン南方軍  ベレッタ.ベレッタ自由市  キタルファ.キタルファ市
 アルケス.アルケス市  アルフェッカ.アルフェッカ市  ナオス.ナオス市
 デネヴィエロ.カロン辺境伯(デネヴィエロ家)

 カロン帝国は、属領を含めればアンブローシア全土のゆうに10倍の国土を持つ大帝国である。
 各地域領の総督を中央がまとめる統治形式は帝国初期からあまり変わっていない。ただし南縁部は少々他と異なり、アンブローシアとの緩衝地域として南方軍を配置し、これの司令官が総督の職務を兼ねている。
 これももはや形式に過ぎないのであるが、やたらな拡大政策を厭う派閥に属する南方軍司令官ペテルパウロ・マドリッドは、この状況をうまく利用し、拡大派の要求をのらりくらりと捌いている。だが、華々しい成果で自らの出世に色を添えようとする人物はどこにでもいるものである。

 南部属領はカロン本国の南西に連なる属領群の最南部にあたり、中央からは最辺部となる。南縁部とは版図では隣り合っているが、実際は中央山脈により距離以上に大きく隔たっている。例えば軍勢の移動なら、南縁部から一旦中央に戻り大河カイベルに沿ってキタルファ市へと至るルートを採らねばならない。
 かつての、カロンからのアンブローシアへの干渉は主に南縁部から行われたが、これの裏をかき、南部属領ルートから侵攻しようとしたカロン軍を、さらに裏をかいたアンブローシア連合軍が迎撃したのがアルケス市の会戦である。これに敗れたカロンは、以降この土地の戦略的価値を重要視していない。
 よって中央からの統制は比較的甘く、カロン辺境伯として配されているデネヴィエロ家も、中央から派遣されたとはいえその空気に染まっていると言える。

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l.プロセルピナ・ノルド州

プロセルピナ・ノルド州
 プロセルピナ.プロセルピナ・ノルド州  ノルディカ.ノルディカ旧政府残党

 プロセルピナ連邦最北部の州。陸路ではアルサに接するが、むしろ海路での交流の方が多い。
 最北部と言えど連邦国土の大半は温帯・亜熱帯地域にあり、ノルド州の気侯も概ね温暖である。
 中央からやや離れた州だが、大河に育まれた平野を持ち、また工業地域を持ち、さらにアンブローシアの隣ということで、知事は将来を嘱望された者が着くことが多い。

 唯一の悩みは連邦成立の際に追いやられたこの土地の旧勢力がまれに蜂起することであり、この年は山間部のノルディカで武装蜂起が起こった。

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5.登場勢力一覧

各地域の枠内をクリックすることでその地域の一覧へジャンプします。

カロン南部属領 カロン南縁部
アンブレオン ブローギューラ フリア・ロハ カタルーニャ ユノー・ユピター島
西方教会領 ユーロパ レ・ブルゥ アズーラ
シュバイン プラーヴィ アンブローシア マンスシャフト 北部ネクトール
下カリスタ カリスタ ハイランディア トライオン シューペリア 中央ネクトール
アルサ グアラーニ アルビセレステ S・アッズーラ 南部ネクトール
プロセルピナ・ノルド州 フェヌグリーク ソーマ マジョラム通商圏 バッカス列島

  ※.地域名はb系にほぼ準拠だが、a系の地名も使用している。

名称(初期配置で独立勢力なら背景色は赤、従属は黄、臣従なら青)
初期兵力(騎馬/歩兵/鉄砲) 初期国力(石高/資金収入/港)
当主(能力値)
有力家臣(能力値)
難易度:難A〜E易の五段階評価,概略

  ※.初期兵力・武将能力値はb系シナリオに準拠。a系シナリオの武将能力値は概ね1〜2上乗せした数値になる。

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カロン南縁部

カロン南方軍
初期兵力:2300/7000/2300 初期国力:68500/4120/0
駐屯司令官 ペテルパウロ・マドリッド (6.4.6.)
指揮下部隊 帝賜第一〜四部隊 (7.1.2.),主計局長 アルマンド・フリスコ (0,7,3、)
難易度:E
 カロン南縁部に駐屯する方面軍。この時点では規模はさして大きくない。
 駐屯司令には、当面アンブローシア攻めを開始する気は無い。初期戦力で北辺伯を攻めるのは得策ではないし、増兵能力も石高の大きい分、北辺伯の方が上である。
 プレイヤーが担当した場合は序盤は周囲の様子見に徹してじっくり戦力を整え、状況が許せば進軍、となるだろう。
 気をつけなくてはならないのは、領内では武将は追加されないこと。また南部属領で離反があるかもしれないが、南方軍の大勢にあまり影響は無い。
 アンブローシアの状況も固まってきただろう頃、264年を皮切りに計8万の南征軍が派遣されてくる。ここで司令が交代。また南方軍がCOM担当なら確実に侵攻が開始される。
 プレイヤーが南方軍に接した領地を持っていて、南征軍を抑えられるほど大勢力でなければ、動向に注意する必要がある。

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ベレッタ自由市
初期兵力:300/1000/450 初期国力:30000/1000/1
市長 ロドルフォ・パオリ (2.5.3.)
兵力 ベレッタ市民兵 (3.3.4.)
難易度:A
カロン南方軍に臣従

 カロン南縁部の自治都市。
 弱小勢力が鞍替えや独立や志願を駆使して、統一まではいかなくとも勢力を伸ばす。というプレイは『戦国史』の醍醐味の一つなのだが、このシナリオではそれも難しい、という勢力が少なからずある。全体的な感覚として、臣従勢力はその主家の家臣とほぼ同じと考えた方が良い。
 ベレッタ自由市はその一つで、臣従・一城・隣接家が自家より遥かに大きい、と手の打ちようが無い状態で始まる。
 勢力拡大を考えるなら、ここは素直に臣従勢力で耐え機会を待った方が良いだろう。

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カロン南部属領

キタルファ市
初期兵力:200/1000/450 初期国力:24000/570/0
市長 ガルフ・シュタイン (2.5.3.)
兵力 キタルファ市兵 (3.4.2.)
難易度:A
カロン南方軍に臣従

 南部属領の自治都市のひとつ。
 南部属領の4自治市中ナオス市を除く3都市は、南方軍の指示で一団に編成され、大抵の場合アルゲディ家攻めに使われる。自立を考えたとき、ベレッタ自由市より多少は有利な点は、主家と直接接していないこと。周囲の他勢力に鞍替えするなりして、他市を攻めるという手も採れるだろう。

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アルケス市
初期兵力:200/1100/600 初期国力:42000/450/0
市長 アルセン・フラー (3.4.4.)
兵力 アルケス市兵 (3.2.3.)
難易度:A
カロン南方軍に臣従

 南部属領の自治都市のひとつ。
 基本はキタルファ市と同じ。
 アルワイド家に鞍替えしてアルフェッカ、キタルファを各個制圧。という手が採れ、ポジション的にはやや有利といえるだろうか。
 だが初期兵力が低いのはほぼ同じ条件なので、タイミングは考えなければならない。

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アルフェッカ市
初期兵力:350/1000/300 初期国力:36000/540/1
市長 ルーヴィック・マルセン (3.5.1.)
兵力 アルフェッカ市兵 (3.3.1.)
難易度:A
カロン南方軍に臣従

 南部属領の自治都市のひとつ。
 基本はキタルファ市と同じ。
 だがポジションはきつい。カロン辺境伯と同じくアルクトゥルス伯と同盟ができればいいのだが…。

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ナオス市
初期兵力:200/800/400 初期国力:25800/330/1
助役 ベルイ・ギョーブ (1.3.5.),兵力 ナオス義勇兵 (4.1.3.)
難易度:A
カロン南方軍に臣従

 南部属領の自治都市のひとつ。
 基本はキタルファ市と同じ。だが、カロン辺境伯がいるために軍勢は市に留まっている。
 この国力でマップの一番端というのはきつい。しかも独立した場合の隣がカロン辺境伯しかない。交易で資金が得られるのがせめてもの慰めか。

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カロン辺境伯(デネヴィエロ家)
初期兵力:1500/3200/1600 初期国力:78000/1980/2
当主 カロン辺境伯ミゲル(ミゲル・デネヴィエロ) (6.2.4.)
家臣 フリアン・デネヴィエロ (4.5.3.),フェリクス・デラーノ (5.3.1.)
難易度:C
カロン南方軍に従属

 デネヴィエロ家は、南部属領沿岸部の取りまとめとして中央から派遣された。とはいえ南部属領総督はこれより内陸部におり、アンブローシアに対する地位としての辺境伯であるが、実情は島流しに近いと一部では囁かれている。
 (あくまでカロン中央から見ての「辺境」であり、中央にそれほど目を掛けられている地方ではないが、アンブローシアに近い分、辺境と言い切るにあたらない。これも実情とずれる点である)

 マップの端に位置し、条件はそれほど悪くない。アルクトゥルス伯との単独不戦同盟は、南方軍から独立すると無効となるので、ここは主家鞍替えの方が良い。
 その後周囲の自治市を攻め、南部属領を制覇し地場を固めれば良いのだが、その次の相手がおそらくアルワイド家になるのが頭が痛い。だが、アルワイド家アングル領のみとの対峙なら、まだ目はあるはずである。ただ、アルワイドはアルクトゥルスと不戦同盟を結んでいることが多いので、アルクトゥルスを中心とした外交関係に目を配っておく必要があるだろう。

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ハイランディア(含,南北コリドール)

トラファルガ家
初期兵力:800/3000/2400 初期国力:64200/1680/1
当主 トール・グリペン・トラファルガ (8.4.8.)
家臣 クリステン・エンドラケン (6.5.4.),エーリック・フーゴ・ヴィゲン (7.3.2.)
難易度:D
 ハイランディア中央に位置する湖、フライエル湖の西方に領地を持つ自治領主。
 現王家サダルバリス家は、エンドラケン家・ヴィゲン家とともにこの家の分家であり配下であった。
 オーゼの侵攻の際、これを迎え撃ったのはサダルバリス家のシグムンドだったのだが、なぜ本家であるトラファルガ家が立たなかったか? これには諸説あるがはっきりしていない。

 初期国力はそれほど高くないが、同規模の家に比べ初期資金を数倍近く有している。これを使い切る頃までにどれほど勢力を広げているかが鍵になるだろう。
 また、初期配下の武将能力は比較的高く、小なりとはいえ鉄砲生産国となり、外交は王家との不戦同盟のみでこれが破れればむしろ縛られることは無くなり、人材も周辺国から得れば豊富な部類となる。など同規模の家の中では有利な点は多い。
 したがって、戦線を絞り効率よく勢力を広げる、という『戦国史』の基本戦略を踏襲しやすい家といえる。
 ヅィバン家とアルワイド家の争いを把握しながら、ハイランディアの相当部分を手中にしたところで初めの戦略的分岐点となる。カリスタ方面へ向かうか、中央に乗り出すか。
 いずれにせよ、鉄砲主体の戦力作りにすれば初期資金は数年で底をつく。外洋港は早いうちに手に入れる必要があるだろう。

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ビハム家
初期兵力:1000/2750/1500 初期国力:59600/1417/1
当主 アンテルム・サンクション=ビハム (5.7.3.)
家臣 ヘンリク・ファーネルド (6.8.5.),ロードリク・シュデリベリ (5.3.4.)
難易度:B
アルワイド家に臣従

 ハイランディア北コリドール・レダ川東岸の領主。
 北コリドールはかつては王直轄領だったが、この百年ほど前、回廊の交易ルート管理の分割・独立採算化に伴い代理官から自治領主へと昇格した。サンクションは元々の家の名である。
(交易管理全体の統括は王家・中央政府だが、個々の土地でのインフラ整備や産物の生産・取り扱いを領主に一任した形。これの効率がやや悪くなってきたのが十数年前の政治機構再編の流れへと繋がる)
 アルワイド家傘下となったのはこのときの後ろ盾だったからである。

 そこそこの規模の家だが、初期段階で臣従というのは厳しい。主家のアルワイド家が劣勢になれば独立や鞍替えで勢力拡大に移れるだろうが、それは状況次第としか言い様がない。
 また、その頃にはトラファルガ家なり、カリスタ方面から勢力を伸ばしてきた勢力なりが壁となり、当面はいずれかの勢力下にあるのは避けられないだろう。

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バハム家
初期兵力:700/2400/1100 初期国力:32400/909/0
当主 イサク・アンデション=バハム (4.3.7.)
家臣 アンドレアス・ボルグ (2.4.6.),ルーペルト・ユングベリ (6.3.4.)
難易度:A
ヅィバン家に臣従

 ハイランディア北コリドール・レダ川西岸の小領主。
 バハム家と同時期に領主に昇格した。アンデションが元々の家の名であり、こちらはヅィバン家が後ろ盾であった。

 ほぼ確実に、最初期に潰れるヅィバン家傘下の家であろう。
 生き残るだけならアルワイドへ鞍替えで当面は良いのであろうが…。

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アルゲニブ家
初期兵力:1000/2500/1000 初期国力:63000/1056/1
当主 テオドリク・アルゲニブ (7.4.6.)
家臣 アウグスト・スヴェンソン (7.4.3.),ノーマン・オーベルト (3.4.3.)
難易度:C
 フライエル湖東部に領地を持つ自治領主。トラファルガ家とは遠戚にあたる。
 先年の当主逝去による代替わりの際、家臣がより優秀な弟テオドリクを当主に推した経緯がある。
 兄マウリッツは事前よりこの動きを察していたらしく、特に逆らいはせず、その代わりとばかりに父が反対していた乳母の娘と婚姻した。

 基本戦略はトラファルガ家と同じだが、条件はいささか劣る。
 アルワイド家がバハム家攻めに主力を投入しないのなら、ビハム家攻めの選択肢もあるが、アルワイドと不戦、王家と不戦破棄、アルフェラッツ家攻め、というのが順当な流れだろう。

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アルフェラッツ家
初期兵力:1000/3700/2170 初期国力:75000/2025/1
当主 フィリップ・アルフェラッツ (7.2.5.)
家臣 ヴィンセン・アルフェラッツ (6.4.5.),アンデルス・ラーション (4.4.4.)
難易度:A
サダルバリス王家に従属

 王都北面守備を任されている家。ハイランディアの本領には前当主ペーテルがおり、当主フィリップと弟ヴィンセンは王都北のアルラキスに詰めている。

 領地が分散している上に、当主の細かな指示が及ばない領地の方が大きい。この不自由な状況に加え、王家従属下にある。ほぼ身動きが取れないといっていい。
 外洋港は持っているので交易で稼ぎ装備を整え機会を待つか、それとも王家守備の役目を全うするか…。
 いっそのこと王家北の城はどこかに落とさせ、当主がハイランディアにいる状態にして再起するという手もあるかもしれない。

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カタルーニャ

北辺伯(トーレス家)
初期兵力:1500/6000/2700 初期国力:174100/3270/4
当主 北辺伯アラルド(アラルド・トーレス) (8.6.7.)
家臣 ヒルベルト・ヴァレロン (9.2.2.),リカルド・コントレラス (9.2.6.)
難易度:D
サダルバリス王家に従属

 カタルーニャの領主であったトーレス家は、早くからシグムンド・ヴィゲンに協力し、北部アンブローシアの平定に力を貸した。
 連合王国成立時にトーレス家はフリア=ロハにも領地を得、対カロンの重鎮、北辺伯に取り立てられる。
 以降何度か勃発したカロンとの衝突において見事に盾の役割を演じ、代を重ねるにつれ連合王国内での信頼は増し、歴代北辺伯はこれに驕ることなく北辺の守りに徹する。
 だがこのことが絶大な信頼を得ながら中央との微妙な距離を保つこととなり、たとえそれが謙虚や、また欲への自らに対する戒めから生じたものだとしても、中央の混乱を抑える歯止めとはならないという結果となった。
 あくまで結果論である。北辺伯がその名声に応じて積極的に中央に口出しする存在ならば、この内戦が抑えられたかは定かではない。また別の形の混乱が起きていただけなのかもしれない。

 国力は充分。交易港も多く、資金繰りに悩むことはあまりないだろう。
 周囲の状況に合わせじっくり地場を固めていけば、特に問題は無い。あえていえば主力武将は高齢な者が多いので、代替わりのタイミングに気をつけなくてはならない。
 だがそれ以前に、王家の従属状態をどうするかの問題がある。
 この状態に従うなら、周囲に王家から離反した勢力が現れたとき、それを征伐すればよい。勢力が伸び悩もうと、義の人北辺伯アラルドとして王家に殉じる道を選ぶのだ。
 もっと自由な戦略を採るには独立すべきなのだが、そうした場合カロン南方軍が宿敵と化す。南方軍を確実に押えられる戦力を持つまでは動くべきではない。また、大戦力を持つ海軍や、ほぼ同規模である王家北分家ノルティエラも忘れてはならない。

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セルペント家
初期兵力:520/2100/1400 初期国力:42000/1560/1
当主 ディエゴ・セルペント (3.6.4.)
家臣 アーロン・セルペント (6.2.3.),アレハンドロ・アラルコン (3.2.4.)
難易度:B
アルワイド家に臣従

 カタルーニャのアルワイド家傘下領主。
 本来この北部地方の各領主はカロンへの万一の備えとして北辺伯・ノルティエラ家の下に統括されるのだが、ノルティエラが日和見を決め込むや、それぞれアルワイド・ヅィバンいずれかの勢力に加担してしまう。

 当初の敵はヅィバン傘下のミネラウバ家。
 アルワイド臣従下では領地が増やせないので、できれば鞍替えか外交のやり直しで王家かアルワイドの従属となりたい。
 うまくミネラウバ領を手中にした後が問題だが、おそらくその時点では周囲は北辺伯領で、状況を伺う必要がある。
 ただ伯領はほぼ線状の領地構成なので、そこに付け入る隙がないこともない。

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フリア・ロハ

ミネラウバ家
初期兵力:800/2000/1600初期国力:50400/2880/0
当主 ロヘリオ・ミネラウバ (2.2.8.)
家臣 クレメンテ・ラザルス (7.3.3.),リカルド・セゴヴィア (3.5.4.)
難易度:B
ヅィバン家に臣従

 フリア・ロハのヅィバン家傘下領主。
 上のセルペント家とは、傘下勢力が違うのみ。
 よって、セルペント家の項を参照のこと。
 セルペントとミネラウバは、石高ではミネラウバの方が上だが、セルペントは外洋港を持つため、ほぼ同じ国力同士といえる。
 ただ、当主ロヘリオは武勇・政治力では並以下だが智謀が周辺勢力中でも高く、セルペントに対するアドバンテージとなる。

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ノルティエラ家(王家北分家)
初期兵力:2120/5300/3180 初期国力:174600/3285/2
当主 テオバルド・ノルティエラ=サダルバリス (6.4.7.)
家臣 ベレナーベ・ホアキン (8.5.3.),バルタザル・メイヨ (4.2.8.)
難易度:D
サダルバリス王家に従属

 王家四分家の筆頭。
 王家の血筋が絶えた場合、世継ぎはまずノルティエラ家より出されることになっているが、今までその機会が巡ってきたことはない。
 それゆえかどうかはわからないが、今回の中央での混乱に対しては日和見を決め込む。さらにテオバルドは、この事態に即しカロンが何らかの動きを見せるやも、という北辺伯アラルドの懸念も一蹴しアラルドの静かな怒りを買う。

 国力にも余裕があるので、まずはじっくり勢力を拡大していけば良いのだが、ユーロパとの境となるマシムをどうするかは若干の考えどころとなる。
 戦力を整えた後は、王家に反した勢力が周囲に現れればまずは王家従属のままそれを叩くなり、独立して外交関係を再構築するなり、状況によって判断すればいいだろう。

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シルマ家
初期兵力:780/1400/780 初期国力:45000/630/0
当主 マウリシオ・シルマ (3.5.3.)
家臣 テオドゥロ・メンドーザ (4.3.2.)
難易度:A
アルワイド家に臣従

 フリア・ロハのアルワイド家傘下領主。
 大体の状況は上記ミネラウバ・セルペント家と変わらないので、まずは外交関係を仕切り直してギエナ家攻め、というのが当初の流れになるだろうが、その後がしばし行き詰る。しかも、上記2家に比べ国力・武将能力がかなり劣る。
 またギエナ家も当初の戦力はややシルマ家を上回るので、うまく戦力を削ることを考えなければならないだろう。

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ブローギューラ(含,ヴァレトニ)

アルキバ家
初期兵力:450/2500/1800 初期国力:49800/1164/1
当主 ペドロ・レナート・アルキバ (5.2.5.)
家臣 ニコラス・オクォーア (4.1.5.),エステバン・オクォーア (4.3.6.)
難易度:B
アルワイド家に従属

 ブローギューラのアルワイド側領主。
 近隣のギエナ・シルマ家などと比べ、従属であることでやや有利である。まずは素直に南のヅィバン家勢力を攻めればよいからだ。従属ゆえ、領地は自家のものになる。
 アルキバ家にはそれほど突出した能力を持つ武将はいないので、いいフリー武将(浪人)が仕官しないのなら、できればルティリクス・クヤム家の武将を配下にして頭数を増やしたい。
 その後シラー伯が隣接して、なおかつ周囲から圧され気味なら儲けものなのだが、それはやはり状況次第だろう。

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ギエナ家
初期兵力:350/1600/1050 初期国力:24000/450/1
当主 ルペルト・ギエナ (6.8.5.)
家臣 テオドリゴ・ギエナ (2.1.2.),ロドリゲス・ギエナ (3.2.7.)
難易度:A
ヅィバン家に臣従

 ブローギューラのヅィバン家傘下小領主。
 当主ルペルトはなかなかの武将であるし、シルマ家よりやや初期戦力も大きいものの、領地はあまり豊かではなく(港も内陸交易)厳しいといわざるを得ない。
 しばらくヅィバン臣従下でいれば当面生き残りはできるだろうが、ジリ貧は否めない。勢力混在の地域であることを利用し、鞍替えを重ね自力で相手にできる勢力を作ることができるかどうかが鍵となるだろう。

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サーリン家
初期兵力:800/2500/1800 初期国力:55400/1861/1
当主 レオポルド・サーリン (4.3.9.)
家臣 リュシアン・オーヴェル (4.2.6.),ジェラール・ヴォルニー(5.2.2.)
難易度:C
アルワイド家に従属

 ヴァレトニ中央のアルワイド側領主。
 当主レオポルドの智謀を生かし、できるだけ早くヅィバン傘下のルティリクス・クヤム家領を手に入れたい。
 だがルティリクスは従属家で主家によって戦力が削られることはない上に、サーリン家とほぼ同じ戦力を持つため、下準備が必要となるだろう。
 とはいえ、例えば同じアルワイド勢力のアルキバ家に先を越されるのも避けたいから、周囲の状況にはしっかり目を配らなければならない。
 (例えば対ルティリクスではアルキバと挟み撃ちにして、アルキバの失敗を期待するのが「らしい」だろうか)

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ルティリクス家
初期兵力:0/2250/1500 初期国力:55200/1050/1
当主 デューク・ルティリクス (7.4.5.)
家臣 アプダイク・ルティリクス (8.6.2.),セレノ・プロスパー (3.5.3.)
難易度:B
ヅィバン家に従属

 ヴァレトニのヅィバン側領主。
 アルワイド勢力のサーリン・アルキバ両家に挟まれているのは厳しい。またアルキバはともかく、レオポルド・サーリンの智謀は恐ろしい。
 なるべく両家それぞれを上回る戦力を維持して攻められるのを避けつつ、城普請・城兵補充で攻められた際の準備をしたいが、資金と徴兵可能数などとの折り合いが問題。開墾で上がる石高がわりとあるので、一旦王家に鞍替えして国力を整えるのも手か。

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クヤム家
初期兵力:200/1000/600 初期国力:33000/390/0
当主 ペレグリン・クヤム (4.3.3.)
家臣 クーベルタン・クヤム (5.4.4.)
難易度:A
ヅィバン家に臣従

 ヴァレトニのヅィバン家傘下小領主。
 城一つのわりに石高はあるのだが、それだけ、ともいってもいい状況。
 少なくともヅィバン以外の勢力に鞍替えした方が生き延びる率は高くなるかもしれない。

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レ・ブルゥ

シラー伯(グラント家)
初期兵力:1650/4000/2400 初期国力:144840/2320/0
当主 シラー伯マティアス(マティアス・グラント) (8.5.8.)
家臣 クラーレ・ファビウス (4.5.5.),マリセル・コルネリウス (4.3.3.)
難易度:C
 王家初代フリードリク王以来の近衛兵長の家柄。
 それゆえ本省近くに領地を持っているが、アルワイド・ヅィバンによる勢力分割の煽りを食い、大勢力の狭間に位置する羽目となる。
 また、先々代(クーベリク・グラントの父)失政の責めを受け、配下だったメンカル家に領地を割譲してしまっている。

 近衛として中央の混乱を見過ごしていたわけではなかったが、様々な状況が当主マティアスの足を引っ張り、アルワイド・ヅィバン両勢力による本省王家領の占拠などを阻止できずに終わる。王国軍学教授として多くの教え子を持つが、それらが近辺領主ではなかったのも不運であった。

 家臣は並みよりやや上程度だが、現当主マティアス初めグラント一族が率いれば充分な戦力となる。
 国力も高い方だが、できれば港が欲しいところである。ここは鞍替えの可能性が高い従属下のメンカル家を滅ぼしてしまった方がアルワイドのラスタバンを取るなどするよりはやや楽かもしれない。
 マティアスは案外寿命が短いので代替わりに気を遣う必要があるが、仕官済みのアルジャーノンを初めとしたグラント家次代が出揃えば、フォローは利くはずである。

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メンカル家
初期兵力:800/1500/800 初期国力:50800/840/1
当主 アビゲイル・メンカル (5.7.2.)
家臣 オギュスタン・アルヴァ (4.5.6.)
難易度:B
シラー伯に従属

 レ・ブルゥ中央のシラー伯側領主。
 元シラー伯家臣であるが、シラー伯先々代の失政を暴き、結果伯の領地割譲を受け独立した。

 いまだ実質シラー伯配下ではあるが、王家かアルワイドに鞍替えした方がいいかもしれない。当面どこかの従属を通すべきだろうが、機が訪れるまで人材を増やす必要もある。

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アンブローシア(本省)

サダルバリス王家
初期兵力:2800/8400/5600 初期国力:176200/14460/3
当主 フォビア・フラヴィウス・アンブローシア=サダルバリス3世 (3.6.4.)
家臣 クーニベルト・レヴィン (5.3.1.),ルーサー・アーベルトン (5.2.4.)
難易度:C
 シグムンド・ヴィゲン王父が基礎を固め、フリードリック・ドラグナス一世王が開いたアンブローシア国サダルバリス王朝の直系となる。
 途中男子が絶え、女王治世の時期や、分家などから婿を迎え入れたこともあるが、血筋自体は250年余り途切れず続き、国外にも姻戚筋がいくつか存在する。

 歴代サダルバリス王には賢王が多く、国内の産業育成に力を入れ世界随一の交易産業国家として多くの国々との関係を深め、それゆえ過去よりこの地を得ようと試みた北方カロン帝国を牽制することもできた。また国外に多くの交易拠点を持つが、例えばカロンや、かつてのプレセペ帝国のように領土欲を持たず、影響力を持つ国外地域への植民地化・属国化への圧力は無く、あくまで交易を基本とした友好関係を築き続けたため、しっかり交易品目の寡占化は成功させているにも関わらず、アンブローシアに友好的な国は多い。
 だが、アンブローシアの国内情勢が怪しくなるにつれ、それも徐々に崩れつつある。
 そして、アンブローシアの国土そのものに食指を伸ばそうとする諸外国も現れ始めた。その筆頭はもちろんカロンである。
 王家としてはフォビア・フラヴィウス王の下その統治力を回復せねばならないが、若き現王は床に臥し容態は芳しくない。

 本省の東西の領地はアルワイド・ヅィバン両家に占拠され、残りの領地は各地に分散し、従属・臣従家も多いがこれもまた分散して国力・戦力をまとめて運用することはできない。
 プレイに際しては初めから軍団必須となるが、各地の勢力規模はそれぞれ大きくは無いため、同盟破棄された勢力に各個撃破されるのは否めない。また直接指示を出せる王都近辺は大勢力の真ん中であり、すぐに動きがとれるものでもない。
 だが王都のみでも中小勢力一つ分の国力はあり、なにより初期資金が国内屈指であるので悲観するばかりでもない。初期状態で全ての勢力と同盟を結んでいるということは、王家の方から攻める相手を選べるということでもある。
 基本的には二つの方針が考えられる。王都に戦力を集中し、アルワイドかヅィバンのうち疲弊した方を攻め始めるか、地方の客将に戦力を与え、まだ大勢力のない地方で軍団により勢力を広げるかである。
 どちらにせよ、活路を開くことができれば王家復興の道が閉ざされることもなくなるだろう。
 (ただ、アルワイドの血筋を引く王に代替わりしてしまうが)

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アルワイド家
初期兵力:5700/12000/5100 初期国力:286800/5285/2
当主 デミトリス・アルワイド (2.5.9.)
家臣 ベルイマン・マドレイヌ (3.4.8.),ルイ・ファルンベルジェ (5.2.6.),
    ジェルマン・ダルトン (5.3.6.),スタニック・コーエン (2.4.6.)
難易度:D
 国内第二勢力を率いる現摂政家。
 元々はユーロパの地方領主であったが、中央政府での功績が認められ王都西アルワイドに居館を持つことを許される。以降アルワイド家を名乗る。
 (つまり、諸侯会議とは別に中央での政治参画の機会が確約された。アルワイドを領地として割譲されたわけではない)

 当主以下一族は代々政治に優れ、摂政・宰相・諸侯会議議長・行政大臣などを務める人材を輩出した。まさに国の屋台骨を支える名家であった。
 だが、現当主デミトリスの大叔父にあたる人物が汚職を初めとした一大不祥事を引き起こし、それをきっかけにアルワイド一族は一度没落する。領地は安堵されたが、国の表舞台からは遠ざかった。デミトリスが当主となった頃から中央に返り咲きつつあったが、中央は政治機構再編の流れが主流となっており、デミトリスらはいささかそれに乗り遅れた形となった。
 転機はデミトリスの末妹マドレイヌが王の寵姫となったときだった。デミトリスは中央の重職に納まる。その後アンブローシアの国内不穏に伴うかのようにアルワイド家は息を吹き返し、新王の摂政となり、やがて諸侯をまとめ国内第二勢力となるに至った。

 宿敵の数、配置などから、初期配置分散型勢力では最も有利と思われる。
 軍団と客将を効率的に用い、ヅィバン家勢力をいなしながら着実に城を奪っていくのはそう難しいことではないだろう。中央からヅィバン家勢力を駆逐し、ディルガン家勢力を飲み込めばもうおそらく敵はいなくなる。後は王家なり周辺勢力なり、思いのまま料理していくだけである。そういう意味では面白みは少ないと言える。
 難易度Dとしたのは軍団必須だからであるが、初期の国力を支えるアングル本領の保持と、ヅィバンと潰し合いにならないよう気をつけること、この二点を押さえておけばよほどの失敗をしない限り難易度Eといっても差し支えないだろう。もちろん初めのうちはヅィバン以外とは不戦を結んでおくこと前提である。

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ヅィバン家
初期兵力:4400/8800/4400 初期国力:296400/5520/1
当主 アーサー・シーベルト・ヅィバン (3.7.7.)
家臣 ティモシー・アーガイル (7.5.4.),クロフォード・メイン (3.8.6.)
難易度:C
 国内最大勢力の前諸侯会議議長家。
 ヅィバン家を名乗る経緯はアルワイド家と近い。すなわちネクトールの地方領主が功績を認められたわけであるが、アルワイド家との違いはヅィバンの方が百年ほど後であることと、居館を許されたのではなくヅィバン城を含む領地の管理をも認められたことで、この際の功績はアルワイドのときを凌駕したのがわかる。
(具体的には交易・物流関係で多大な功績があった。また領地の管理というのは、王領ではあるのだがほぼ運営が委任された形となっており、王都トゥバンの三方、グラフィアス領・アルフェラッツ領・アルシャイン領と同様である)

 商業・交易に明るい人材を多く輩出し、市民の間でも人気は高く商人を初めとした多くの後援者がいる。アルワイド家凋落の時期においては、全てではないがそのお株を奪ってしまっていたと言ってもよい。
 国内の調整役を自認するようになったヅィバン家は、今回の内戦以前にも険悪化するアルワイド摂政・ディルガン宰相両派の折衝に尽力したのだが、どこをどう誤ったのか、諸侯会議議長を罷免され、さらには両派と共に内戦の当事者と化す。
 当主アーサー・シーベルトのこの時の動きをどう評価するかはさておき、彼にしてみれば善意を敷いていたつもりの道が、破滅に繋がろうとしていたのである。

 国内第二、第三勢力のアルワイド、ディルガン両勢力と宿敵であるため、似た規模の分散型勢力であるアルワイド家よりは難易度が上がる。
 シナリオ開始当初は勢力の拮抗するアルワイドとは城兵・兵糧補充、城普請で凌ぎ、ディルガン勢を瓦解させることに集中すると言うのが基本戦略かと思われる。
 ディルガンを制した時点でアルワイドが伸び悩んでいれば大勢が決まり、いなければもうしばらく拮抗が続く。
 あとはプレイスタイルの問題となるだろうか。アルワイドと共に勢力が分散しており、当主影響範囲から外れる地域もいくつかある。それらを十分ケアするなら難易度は上がるが、適当に済ませようとすればそれでも済む。
 つまるところ、傘下勢力にはできるだけ報いねばと考えるアーサーと、実はどうでもいいデミトリスとのスタイルの差といったところである。

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プラーヴィ(含,テランガ)

メタラー家
初期兵力:850/1350/850 初期国力:42000/750/0
当主 アンジェイ・メタラー (4.5.3.)
家臣 ヤツェック・クシシュトフ (6.2.3.)
難易度:B
アルワイド家に臣従

 アルワイド家勢力の一つであるテランガ北部の小領主。メタラー家と配下クシシュトフ家から成る。
 主家勢力で隣接するのはカノプス家のみ。初期配置武将は二人で、自家の追加武将は数年経たなければ登場せず、さらにはクシシュトフは確実にアルワイドの宿将に…と、城二つの勢力ではあるがやや辛い。

 アルワイド・ヅィバン傘下の勢力はほぼ似たような状況である。大勢力傘下で生き延びていくのも一つの手だが、独立を考えた場合、やはり両勢力の衝突時やさらに他勢力が介入してきたときの隙を突くのが基本。
 主家が宿敵に気を取られている際に独立し手薄な拠点を奪うことになるが、臣従勢力ゆえ主戦線で戦力が削られていることもままある。これを避けるには序盤で一旦独立し従属し直すのがいいが、周囲の状況とタイミングには気を遣っておこう。

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カノプス家
初期兵力:500/1000/800 初期国力:33000/480/0
当主 アンヂェジェイ・カノプス (4.3.7.)
家臣 タデウシュ・カノプス (3.6.6.)
難易度:A
アルワイド家に臣従

 メタラー家と同じくテランガ北部のアルワイド家傘下小領主。
 基本方針はメタラー家と同じだが、独立となると城一つ・隣がアルワイド領では状況はやや厳しい。
 初期配置武将のカノプス当主兄弟は能力値としてはメタラー家よりましとはいえ、人材不足は変わらず。フリー武将の仕官が待たれるところである。

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スハイル家
初期兵力:1200/2000/1200 初期国力:62400/1915/0
当主 ヴラディスワフ・スハイル (4.3.5.)
家臣 ボレスワフ・セービン (8.2.7.),プロニスワフ・スハイル (6.3.5.)
難易度:B
ヅィバン家に臣従

 テランガ中央・プラキドゥア湖畔のヅィバン家傘下領主。
 やはり基本方針は上記と変わらないのだが、ヅィバン家主力と接していないまま臣従となっているため、序盤で自力で戦力を動かしたいなら外交関係の再構築をした方がよい。
 城を三つ持つため、開発が進めば国力10万となるため、周辺小勢力よりは分はある。ボレスワフ・セービンを大事にして機会を待とう。

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アルディーバ家
初期兵力:400/1000/500 初期国力:22800/575/0
当主 アリツィア・アルディーバ (5.3.4.)
家臣 カロル・ポランスキー (4.2.6.)
難易度:A
アルワイド家に臣従

 プラキドゥア湖南のアルワイド家傘下小領主。中央山脈の麓、湖畔の美しい土地を領地に持つ。
 政治折衝に優れた当主がいたが先年病に倒れた。未亡人アリツィアが息子の成人まで暫定的に当主を務めている。

 アルワイド傘下となったものの、主力からは孤立している。スハイル家ほどの領地は持たないので主力がぶつかっている間はほぼスハイル家の標的となることが多い。
 当初はヅィバンに鞍替えでもよいだろうが、その外側はアルワイド勢力なので、推移によってどうにか生き延びるのを考えよう。

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ズーベン北家
初期兵力:720/1800/1260 初期国力:77000/1725/1
当主 マルコ・ドラガノヴィッチ (7.3.5.)
家臣 ゴラン・ミラノヴィッチ (5.3.3.),アレン・スタニッチ (4.2.6.)
難易度:B
ヅィバン家に臣従

 プラーヴィ・レダ川沿いに領地を持つヅィバン家傘下領主。
 代々法律家の一族であり、連合王国ではその司法制度が整えられる際多大な貢献をしたため、『天秤の皿を支える爪』の意であるズーベンを家の名として王家より賜る。
 その後御家騒動がこじれ親族で分裂してしまう。王家の裁定でドラガノヴィッチ系の北家とアンドリッチ系の南家に組み直されるが両家の確執は払拭されず、北家はヅィバンに付き南家はアルワイドに付いた。

 臣従のままではほぼ確実に両勢力がぶつかる主戦場と化す。これを避けるにはやはり外交関係の再構築なのだが、いずれにせよ勢力の狭間にいることには変わりない。家の規模はスハイル家と大差ないが、周辺状況は異なっている。

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ズーベン南家
初期兵力:900/1500/900 初期国力:39900/1750/1
当主 イヴィカ・アンドリッチ (5.4.7.)
家臣 ボリス・ヴァナディッチ (3.6.3.)
難易度:B
アルワイド家に臣従

 プラーヴィ・レダ川沿いに領地を持つアルワイド家傘下領主。
 やはり基本方針は変わらないが、南で接するハイランディアではアルワイド傘下ビハム家が優勢なので、ズーベン南家も当面のところはアルワイド傘下のままでよいだろう。
 とはいえ、北家がアルワイドに飲み込まれれば、領地が繋がって以降南家はアルワイド主力に配属されるようになるのは確実なので、そのあたりの時期を目処に次の方針を立てておこう。

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キファ家
初期兵力:600/1800/1200 初期国力:48800/1000/1
当主 ヴラディミル・キファ (4.3.3.)
家臣 ヴァイデマル・キファ (2.6.3.),トマーシュ・ベルクロス (7.5.3.)
難易度:B
アルワイド家に臣従

 プラーヴィ北部のアルワイド家傘下領主。
 ズーベン家と同じく法律家一族であり、共に連合王国司法制度の確立に貢献し、『天秤の皿』の意のキファを家の名に賜る。
 アルワイド家に付いたのはどちらかといえば地勢的状況が理由であった。
 基本方針は上記各領主と変わらず。

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ザウラク家
初期兵力:1800/3000/1800 初期国力:108800/2238/1
当主 アダルバルト・ザウラク (6.4.4.)
家臣 カルステン・クリューゲ (6.2.4.),ヤン・フェルトヘルン (7.3.3.)
難易度:A〜B
キャストル家に従属

 プラーヴィ・アルビセレステに領地を持つ中堅領主。
 アルビセレステの『南のザウラク(ザウラク・メリディアナ)』が本領であったが、南北ズーベン家の緩衝役としてプラキドゥア湖畔に新たな本拠を賜る。平穏な時期はそれでよかったが、きな臭くなる状況の中分断された領地の維持は厳しい。

 初期国力10万超は中堅どころであるが、領地の大半は当主の直接指示が利かないアルビセレステ領で、しかもアルワイド・ヅィバン・キャストルの狭間である。
 このアルビセレステ領を維持できるかで難易度は大きく変わる。本拠ザウラクは早めに落とされてしまって当主が南に移動できた方がまだ楽になるが、キャストル従属下ではいささか運任せとなるし、鞍替え・独立では早速キャストルが攻めてくるしで、初期条件のわりに頭の痛い状況である。

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トライオン

アル・ナスル伯(レオニダス家)
初期兵力:1600/3400/1600 初期国力:137600/2340/1
当主 アル・ナスル伯マザラス (マザラス・レオニダス)(4.5.3.)
家臣 サレム・ロートスタン (2.6.4.),クシュトル・レオニダス (3.5.6.)
難易度:C
 アル・ナスル伯・レオニダス家の初代はアンブローシア出身ではなく、王都入城直後の、まだ戦力が充分でなかったシグムンド・ヴィゲンに力を貸した傭兵部隊の者である。
 傭兵を生業とする部族が南大陸から移ってきたもので、当初オーゼの下にいたがその軍勢が瓦解したのちシグムンドの戦力となる。傭兵ゆえにシグムンド以外の信頼を勝ち得るまでしばらくの時を必要としたが、その戦果は著しく、連合王国成立後伯に取り立てられ本省南のトライオンに領地を得るまでとなった。

 連合王国の武門の長ともされたレオニダス家だったが、皮肉にも念願の領地を得たことが柔弱への道に繋がってしまったようである。それはトライオン南部のナスライン家に当主の弟が養嗣子として入った際、かなりの家臣が流出してしまったことから世に明るみに出る。
 この入嗣はレオニダス家内の派閥争いが深刻化するのを知った王家が、ナスライン家の嫡系男子が途絶えたのをこれ幸いと手配したものだったが、入嗣先が近すぎたのは失敗だった。結局両家の直接的衝突へと発展してしまう。
 王家は調停を進め、アルシャイン家を防波堤とばかりに両家の間に封じどうにか事態を収拾したが、それは直接対決が起きなくなったに過ぎなかった。

 以上の経緯によりナスライン家とは宿敵状態である。北で隣接するヅィバン勢力はアルワイド優先でトライオンへ攻め込んでくることはまずない。アルシャイン家トライオン領を潰しナスライン家と決着を付けるのが大まかな流れとなろうが、武将の質がナスライン家に一段劣る。ことにハセック・アキエルの智謀には太刀打ちできないだろう。
 よって勢力は上回るものの、ナスライン家との対決はそれほど楽ではない。

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アルシャイン家
初期兵力:1000/4000/1950 初期国力:74000/1290/1
当主 ダリオス・アルシャイン (5.4.6.)
家臣 アデレイド・アーロン (3.3.3.),ターコイス・マイオス (5.8.3.)
難易度:B
サダルバリス王家に従属

 本省とトライオンに領地を持つ王都南面守備を担う家。
 元は王都守備隊を構成する王家家臣の一つだったが、アル・ナスル-ナスラインの抑え役としてアルシャインに領地を得る(本省アルタイスは正確には委任領で王家領の一つの経営を任されてるに過ぎない)。

 やはり大きくない領地が分断されているのは厳しいが、上記のアルフェラッツ・ザウラク両家と異なるのは、トライオンが当主担当範囲に入っていることである。
 だが救援を差し向けられない以上、アル・ナスル伯またはナスライン家の攻撃にいつかは耐え切れなくなる。本省の領地を大事にするしかないのだが、外洋交易港もないため機会が来るまではジリ貧となるのは免れないだろう。

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ナスライン家
初期兵力:1500/3000/2100 初期国力:108600/1818/1
当主 アルセス・ナスライン (7.8.4.)
家臣 ハセック・アキエル (3.3.9.),ダミル・ヴィダルナ (3.3.3.)
難易度:C
 元々この地を領する家だが、上記の事情により実質上アル・ナスル伯の分家である。家臣団も旧ナスライン派と元アル・ナスル伯分派が混じっているのだが、対アル・ナスル伯の意識からかこちらでは大した派閥争いは起きていないようである。

 対するアル・ナスル伯には当主アルセスの能力と家臣アキエルの智謀が大きなアドバンテージとなる。COM担当では拮抗していることが多い両家だが、プレイヤー担当では伯よりいくらか楽だろう。後で外交関係を整える方針なら、アルシャイン家を攻める前に南のアルゲテナル家領を掠め取るのもよいだろう。

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マンスシャフト

ディルガン家
初期兵力:2240/8000/2400 初期国力:124600/2240/1
当主 アルフォンス・ディルガン (3.5.7.)
家臣 リボーリウス・ヴォルテン (5.5.2.),フリーデル・シャマリィ (4.4.1.)
難易度:C
 国内第三勢力を率いる現宰相家。
 マンスシャフトの古い家柄ではあるのだが、連合王国成立期にそれほど目立った動きをしたわけではない。
 よく言えば慎重、悪く言えば日和見。ディルガン家の大まかなイメージはこの通りである。
 ただ、国内にいささかの影響を及ぼすであろう決定がなされる際、そのキャスティングボートを握る立場にあったことがままあり、そのあたりのバランス感覚と呼べるものがこの家に単なる日和見とも異なる評価を与えている。もっとも、口さがない者がこう言うこともある。「なぜかそこにいる」

 確かに現当主アルフォンスの場合をとっても、内戦勃発直前、国内保守派筆頭としてアルワイド家と対立していたのは、さらに有力な保守派当主が相次いで没したためであり、宰相の座もやはり、前宰相アルリシャ伯エリアバルド・デ・ファーナ急逝ののち乞われてのことであった。「なぜか…」と感想を持つ者の気持ちもわからないではない。このようなことから、やや不穏な噂の当事者にされることもある。
 だが、一度その座に就いたのち確かな働きをした歴代ディルガン家当主も少なくなく、これもまた、ディルガン家に対する一筋縄ではいかない評価の元となっている。

 周辺領主をまとめ、国内第三勢力となっているが、COM担当の場合は案外脆く、ヅィバン家勢力に倒されることが多い。
 だが戦力をしっかりまとめておけばそれほど厳しくはないだろう。後方で伸びてくるだろうアルリシャ伯・アクラブ伯に注意し、なるべく領地を奪われるなど臣従家の離反を招く事態を避けるのが基本方針である。

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ファクト家
初期兵力:720/1950/1080 初期国力:59500/875/1
当主 ベルナルト・ファクト (5.1.4.)
家臣 リーンハルト・ファクト (4.3.7.),ヴォーゼル・ワズン (3.4.6.)
難易度:B
ヅィバン家に臣従

 マンスシャフト東部のヅィバン家傘下領主。
 ディルガン宰相家に隣接するが、当主ベルナルトはヅィバンに付くことを決めた。

 ヅィバン・ディルガン両勢力の只中に位置する。このポジションがいずれかの勢力圏の外れならばもう少し自由が利くだろうが、この場所ではしばらく周辺状況を見るがままの状態が続くだろう。
 ただ(他の似たような状況の家でもそうではあるのだが)、一度独立し従属し直した場合、付いたのがどちらの勢力であろうとも双方の衝突ラインの変化があるわけで(少なくとも直接戦場となるのはある程度避けられる)、これを手数の一つとして考えてもよいだろう。

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アルナイル家
初期兵力:720/2250/1260 初期国力:74900/1015/1
当主 ジョーゼフ・アルナイル (4.7.6.)
家臣 ジェイコブ・アルナイル (2.5.2.),ギーゼルヘル・アルダナブ(3.2.3.)
難易度:B
ディルガン家に臣従

 マンスシャフト東部のディルガン家傘下領主。
 ディルガン家に臣従したものの、当主ジョーゼフの心はアルリシャ伯へも傾く。

 上のアルナイル家よりやや規模が大きく、ほぼ同じような初期状態。異なるのはアルリシャ伯勢力圏に隣接していることだ。鞍替えするなり外交状態を再構築するなりして待ち、ディルガン勢がヅィバン勢に負け始めたらディルガン勢の領地を掠め取るのが初期方針として妥当なところだろう。
 当主ジョーゼフが比較的能力が高いのも他よりは有利な点だ。

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スサカン家
初期兵力:720/1500/780 初期国力:45500/560/0
当主 アマンドゥス・スサカン (3.4.4.)
家臣 ベネディクト・バルティーネ (6.4.3.)
難易度:A
ヅィバン家に臣従

 マンスシャフト西部のヅィバン家傘下小領主。
 方針は隣りのアルナイル家と大差ないだろうが、城が一つ・外洋港を持たず・武将は並な上少ない、というのは厳しい。しばらくすると家中では最も能力の高いフリートベルト・ヴァレンツ(7,6,5)が登場するが、ちょっと遅いかも。

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アルスハイム家
初期兵力:500/2000/1000 初期国力:52500/910/0
当主 ユーフェミア・アルスハイム (3.6.5.)
難易度:B
ディルガン家に従属

 マンスシャフト南部のディルガン家側領主。
 アルスハイム家は当主を初め男手を相次いで失い、当主未亡人ユーフェミアが跡を継いだ。ディルガンの下には付きたくなかったが、現状ではどうしようもなかった。

 武将は当主のみ。新規武将も子供達のみなので登場までしばらくかかる。アルスハイム・アルムリフ城の領地が比較的大きく、またユーフェミアの個人指揮下では最大級の鉄砲保有数がせめてもの救いだ。
 COM担当ではシナリオ開始早々ヅィバンに攻められることが多い。ここはまずヅィバンあたりに鞍替えし、しばし機会を待つのが最善かと思われる。

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シューペリア(含,バファナ)

アロウ家
初期兵力:900/2500/1300 初期国力:71400/726/0
当主 ジェラルディン・アロウ (4.6.4.)
家臣 パーシバル・ラーキン (6.4.6.),レジナルド・ラーキン (3.3.3.)
難易度:B
ヅィバン家に臣従

 シューペリア北部のヅィバン家傘下領主。
 よくある地方領主ではあるが、つい先年まで誇るものがあった。ラーキンの双子兄弟の父アルベルト・ラーキン、ハンニバル・グラフィアス将軍の一番弟子であり副将格であった。
 この地方は地域的に、当主や重臣にグラフィアス将軍が王国軍学教授であった当時の教え子が多かったが、アルベルトは特に誉れ高い人物であり、シラー伯マティアスさえいなければ筆頭教授の座を引き継いだのではないかとまで言われたほどだった。
 しかしそのアルベルトは王暦252年に急死を遂げる。死因は不詳との報告が、珍しくも「正式に」されている。
 ほぼ同時期に隣りのアトリア家家臣エドマンド・ベアリスがやはり急死しており、このあたりから両家の関係は急速に悪化している。異常な事態が起きているのは明らかだったが、中央から捜査官が派遣されることはなかった。当の中央が既に混乱の只中に入ろうとしていたからである。

 位置的に上述のファクト家などと基本方針は変わらないだろう。
 少ないながらも武将の質は比較的良く、数年後に登場する新規武将もアーシュリアン・アロウ(6,5,3)、マクシミリアン・アロウ(3,3,9)とよい能力である。残念ながらラーキン家の方の次代武将は並の能力値である。

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アトリア家
初期兵力:940/2250/1550 初期国力:70800/1290/1
当主 シューロック・アトリア (5.4.2.)
家臣 ガートルード・ベアリス (4.3.5.)
難易度:B
ディルガン家に従属

 シューペリア中央のディルガン家側領主。大運河の中継点にある領地は、内陸交易と灌漑地によりシューペリアでは最も賑やかな場所である。
 ディルガン勢力ではあるが、臣従は避けている。ディルガンとしては独立勢力のクルス・カウス両家、アクラブ伯勢力圏と接することからアトリア家を当座の歯止め程度には考えている。
 有力家臣エドマンド・ベアリスの死後、家臣団を率いる姉ガートルードはアロウ家との対決に息巻くが、当主シューロックは今一つ乗り気ではない。

 初期国力は割りと良いほうなのだが人材不足である。すぐにガートルードの息子ヴァシリー(2,3,8)が登場するので、当面は彼の智謀を最大限に活用すべきだろう。主家の外交状況に左右されるものの、うまく立ち回れば勢力拡張を見込めるポジションだけにフリー武将の登場が待たれるところだ。

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メリデアナ家
初期兵力:440/1000/600 初期国力:37500/390/0
当主 サルーマン・メリデアナ (2.6.3.)
家臣 アルトマン・メリデアナ (3.3.5.)
難易度:A
アクラブ伯に従属

 シューペリア南部のアクラブ伯側小領主。
 当主サルーマンは政務に長け、また身の程を弁えている人物と評価されている。早くから友好関係の厚いアクラブ伯に庇護を求めていたようだ。

 特長のない小領主である。素直にアクラブ伯配下で機会を待つのが最善であろうか。
 いずれ後継者に、武勇以外はアルリシャ伯アリアベルタに匹敵するアランディ・メリデアナが登場するが、シナリオ開始20年後ではいくらなんでも遅すぎるだろう。

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トリマン家
初期兵力:180/900/380 初期国力:23400/480/1
当主 ラーフェルド・トリマン (9.5.3.)
難易度:A
ディルガン家に臣従

 シューペリア北東部のディルガン家傘下小領主。
 大運河とテーベ川の合流点に領地を持つトリマン家は武勇で名高い。グラフィアス将軍の教え子では最若年層にあたるラーフェルドには、時期的にその武勇を振るえる機会がなかった。

 いくらラーフェルドが強くとも、一人ではどうしようもない。数年後に登場する息子ジーンフェルドもまた智謀がそれほど高くない人物であるため、人材の問題が解決しない限りは下手な動きは控えた方がよいだろう。

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カウス家
初期兵力:750/2250/1320 初期国力:56400/924/0
当主 バートラム・カウス (5.3.5.)
家臣 カール・ヴァレント (6.5.2.),ラドリック・ハーシェル (5.3.4.)
難易度:B-C
 シューペリア南西部の自治領主。この段階ではどの勢力にも与していない。
 当主バートラムはやはりグラフィアス将軍の教え子の一人だが、近隣の例えばラーフェルド・トリマンやフェデリコ・ハダルのような特に秀でたところはない。だが、ディルガンの再三の誘いに乗らなかったのはせめてもの気概なのかもしれない。

 外交関係に組み込まれていない分、このシナリオでは独立勢力は動きが取り易い。これが後述のマップ端の外洋港を持つ勢力ならばより有利なのだが、残念ながらカウス家は内陸部の勢力である分不利となる。とはいえうまく立ち回れば勢力拡張も不可能ではないだろう、よく周辺状況を把握しておこう。

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ハダル家
初期兵力:550/1250/610 初期国力:34800/330/0
当主 フェデリコ・ハダル (7.3.3.)
家臣 ロドヴィコ・ハダル (5.2.5.)
難易度:A
ディルガン家に臣従

 シューペリア北東部のディルガン家傘下小領主。
 隣りのトリマン家と同じく武勇で名の通った家である。当主フェデリコは隣家のラーフェルドとは違い、若いときにカロンとの戦いに参加している。頑固者でも知られるが、遅く得た息子ロドヴィコを溺愛する一面を持つ。

 初期状態では、トリマン家よりは収入が大きい程度であとは大差ない。基本方針は同じ。ディルガン勢が崩れだした際にどうするかという話になるだろう。

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クルス家
初期兵力:480/2000/960 初期国力:67200/1561/0
当主 アレッシオ・クルス (8.7.4.)
家臣 エヴェリーナ・トレド (6.2.5.),ウーゴ・トラバッティーニ (3.4.3.)
難易度:C
 バファナ南部の自治領主。近隣のカウス家と同じく独立を保つ。
 当主アレッシオはぎりぎりグラフィアス将軍の教授を受けていない年代だが、家臣トレド家のエヴェリーナは女性ながら将軍の教え子である変り種である。

 ポジションがカウス家よりやや有利ではある。アルリシャ・アクラブ両伯とは同盟し、ミモザ家やシトゥラ家の戦力が城を空けている隙に付け込み、さらに瓦解するであろうディルガン家勢力を狙っていこう。

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ミモザ家
初期兵力:560/1000/760 初期国力:21300/707/1
当主 イッポリト・ミモザ (2.5.2.)
家臣 ジャンルイージ・ミモザ (3.2.2.)
難易度:A
ディルガン家に臣従

 バファナ中央のディルガン家傘下小領主。
 ディルガン勢力の外れに位置する。国力・人材ともにあまり良い状況ではない。主家ディルガンがクルス家への対応をせず戦力が動員されれば、真っ先にクルス家の餌食となる。といって鞍替え・独立という線でも初期状況の悪さが足を引っ張っているため、判断を誤れば生き残りも厳しいだろう。

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シトゥラ家
初期兵力:480/1500/780 初期国力:58200/894/0
当主 バルドヴィーノ・シトゥラ (2.2.5.)
家臣 ジョルジーノ・ジォット (6.3.2.)
難易度:B
ディルガン家に臣従

 バファナ北部のディルガン家傘下領主。
 領地はミモザ家より遥かにましだが、状況はあまり変わらない。外交関係を従属に切り替え戦力を貯め、機会を待つくらいが関の山だろうか。

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△part-top△


アズーラ

アルリシャ伯(デ・ファーナ家)
初期兵力:2040/6800/4080 初期国力:129200/2550/5
当主 アルリシャ伯アリアベルタ(アリアベルタ・デ・ファーナ) (5.8.8.)
家臣 アンジェリカ・デ・コーダ (7.3.6.),ヴァレーリア・デ・コリーナ (7.4.8.)
難易度:E
 アズーラの領主。天然の良港を持つことから、旧王国時代より航海と交易で名を馳せる。
 連合王国成立期には早くからシグムンドの器量を認め経済的な援助をした。その後その航海技術と交易経験を連合王国に生かすべくアルリシャ伯として取り立てられる。歴代当主は旧王国・連合王国を通しての実力者として重用され、東方交易航路整備に多大な貢献を為す。信頼も厚く、幾度か宰相を務めている。

 前アルリシャ伯及び前宰相エリアバルド・デ・ファーナはそのような家の性格からか先見性に富み、内戦前の政治機構再編では、旧家の代表格の立場から消極的ではありながら推進の意を示し、保守派と改革派の架け橋となる。
 だが再編の流れは逸れ始める。彼の急逝がそのきっかけの一つであった。
 アルリシャ伯領内でもエリアバルド急逝の影響は大きく、その領内権益の大きさに対し、伯家に残されたのが歳若い姫のみだったことが側近たちの忠誠心を狂わせたようだ。

 本来、女子が伯そのものを継ぐことは前例に無く、婿あるいは養子を迎えての継承となるべくを、側近たちは内外への働き掛けから伯姫アリアベルタを新アルリシャ伯と認めさせた。
 どうやら彼らはアリアベルタを傀儡とすべく計画していたようである。このとき領内アリアベルタ派有力家臣は、デ・ローリエン家の従姉エレオノーラとその弟クラウディオ、デ・コーダ家の叔父バッティスタと叔母アンジェリカ、やはり父の急逝によりデ・コリーナ家を継いだヴァレーリアのみ。明らかな少数派だったが、側近たちの目論見は破れる。
 アルリシャ伯領内は男手が航海などで不在がちであったため、伝統的に女性の地位が確立していた。これがアリアベルタを後押しした。ある側近の妻たちもまた、彼女に付いた。彼女が後継者足り得ないと判断した者の方が、結局は少数だったのである。

 五つの外洋港の収入は大きく、資金が足りなくなることはまず無い。ほぼ何も考えず(同盟破棄から宿敵化する勢力があるため実際にはそういうわけにはいかないが)に戦線を進めていけるはずである。
 勢力としての問題点は、上記の事情から規模のわりに人材が少ないということのみである。これも周辺から武将を得れば解決する。また攻略的には重装備のアンブローシア海軍への対処を誤らないこと、南北に領地が伸び主戦線ではない方に宿敵が接した場合、軍団でしっかりフォローすること、この二点を押さえておけば問題はないだろう。


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スワロキン家
初期兵力:300/2500/1600 初期国力:64800/909/0
当主 ファービオ・スワロキン (2.3.5.)
家臣 セルジォ・ロタネブ (3.2.4.),クレメンテ・コスタンツァ (4.3.7.)
難易度:B-C
アルリシャ伯に従属

 アズーラ西部のアルリシャ伯側領主。
 アルリシャ伯デ・ファーナ家とは旧王国時代から親密であり、またアリアベルタの母の生家は家臣ロタネブ家に繋がる。実質的に配下といって差し支えない。従属のままでいるのはむしろアリアベルタからの要請である。

 東側はアルリシャ伯に任せ、ディルガン勢がヅィバン勢との対決で隙を見せたときに城を奪っていく。問題はアルリシャ伯の外交関係で、場合によっては身動きが取れなくなることもあるので、難易度には幅を持たせている。

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△part-top△


ユノー・ユピター島

アンブローシア海軍
初期兵力:9000/30000/15000 初期国力:67000/1180/3
艦隊司令 ジェイムス・ティベリウス (5.5.6.)
提督    ウォスレン・サーレック (6.3.4.)  海兵隊 第一〜四海兵団 (6.1.3.)
難易度:E
サダルバリス王家に従属

 アンブローシア連合王国常設海軍。
 連合王国陸軍戦力は諸侯の分担派遣を適宜編成するため常設ではないが、海軍は集中管制による海上警備任務を担うため常設されている。
 海軍本部所在地はタンタルス海のとば口に位置する王家領ユノー島。また各拠点が東の大洋・神酒洋(ネクタリス)、西の大洋・豊饒洋(フェカンディタティス)の本国近海を初め、プロテウス海、ヴェーダ海にも点在する。連合王国の海外交易拠点に駐屯するのも海軍である。

 交易国家であるアンブローシアにとって海軍は最重要戦力組織といえる。航路の確保・保守・警護に適度な戦力は必須であると同時に諸外国への示威効果も期待される。とはいえ、友好路線を外交基調とする連合王国としては、一方的に戦力を保有すると諸外国に解釈されるのは得策ではない。
 それを見越してか、海軍は設立当初より王家直轄の半独立組織という画期的な存在となった。また人材の門戸を拡げ、海難救助においては国の別なく行動するものとした。当然これらは国内外の警戒と違和感を呼んだが、数十年に及び示した一貫した行動原理がやがて信頼を勝ち取った。
(組織形態はいわゆる近代海軍に近く、また行動理念も諸外国の海軍と比べ「浮いている」といえるほど異なる。その青写真は開明的な当時の王自身が選抜した人材によるものというのが通説だが、一説には王家の本家にあたるトラファルガ家当主が先導したともされる。もっともこの説はトラファルガが内陸部の領主ということから単なる異説と一蹴する者が多い。
 国内外で海軍は王家及び連合王国の人気を支える一部となっているが、そのような海軍を維持できるのは連合王国が世界の富の相当分を集約させているからに他ならないといった批判もある)


 初期戦力は屈指。資金も領地収入で維持できない戦力を持たせるため大量に保有(同様な処置はカロン南方軍、西方教会で用いている)。本来、プレイヤー勢力として選択するのを想定していない勢力である。唯一足らない人材も他勢力を制圧することで得られる。またユノー島自体が砲生産地である(ただしC+ではカタルーニャと分け合うことになる)。
 つまりは、状況を無視するなら豊富な戦力で力押しで済む。早いうちに領地を増やし徴兵数を確保する以外あまり考えることはないだろう。

 一方王家以外の勢力でプレイする場合は初期戦力では太刀打ちできないため、特に海軍に近い勢力は王家と敵対しないように気をつけねばならないだろう。
(ver2.0以降はバッカス列島エッグノックに拠点追加。戦力も1.5倍となった)

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アマルテア家
初期兵力:540/2250/1500 初期国力:67800/1080/2
当主 ジュリオ・アマルテア (5.2.3.)
家臣 アダルフォ・アドラステア (4.3.3.),バッジォ・アマルテア (4.4.7.)
難易度:D
 ユピター島北部の自治領主。
 タンタルス海と神酒洋(ネクタリス)の境に位置するユピター島はアンブローシア東方交易の「中継」拠点である。東方交易と航路開拓は古くからデ・ファーナ家(アルリシャ伯)が主導してきたため、ユピター島は常にそれに追随するという立場にあった。
 島北部のアマルテア家と南部のリシテア家がやはり古くから険悪な関係を続けていることも、ユピター島の交易における地位向上を阻害してきた一因である。デ・ファーナ家が数々の取り成しをするものの、両家の関係はもはや伝統のようなものと化している。
(デ・ファーナ家が主導的立場を維持するため故意に両家の関係を操作した経緯があったのではないかという説があったが、デ・ファーナ家のみならず両家もこれを否定した)


 アルリシャ伯の航海技術は条件が良過ぎるため抑えてあるのだが、その隣のユピター島勢力の技術値がそれほど高くないのは、以上のような想定による。

 宿敵のリシテア家勢力とはほぼ互角である。近辺の王家勢力とアルリシャ伯とはまず最低限不戦状態を維持し、まずはリシテア家を倒しユピター島を制覇する。
 その後は開発し戦力を整え、状況によって攻め始めれば案外楽に勢力を広げられるだろう。というのも、ユピター島はマップの端部に位置する上に外洋港が多く、他の島々より石高が大きい(全て開発済みなら20万を超える)。COM担当では両家は潰し合い睨み合いの期間が長くなることが多く他勢力に飲み込まれる憂き目となりやすいが、プレイヤー勢力なら周囲に巨大勢力が出来ない限りは順調にプレイを進められるだろう。

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リシテア家
初期兵力:420/1500/1080 初期国力:37200/900/2
当主 ロザーリオ・リシテア (3.2.6.)
家臣 グイドー・アナンケ (7.5.2.),フランチェスカ・リシテア (5.3.5.)
難易度:D
 ユピター島南部の自治領主。
 戦略はほとんどアマルテア家と同じである。臣従のシノーペ家の存在とアルリシャ伯との不戦同盟といった初期設定以外変わりない。
 島を制覇し、周辺の状況に応じて進攻先を決める。島を手中にした頃に海軍がなくなっていることはあまり無いと思われるため、アルリシャ伯の戦力が遠方に行っている隙を狙い同盟破棄とか、アルリシャが押され気味なら同盟を維持し従属させたり、滅亡を待って人材流入に期待するといったところが順当だろう。

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シノーペ家
初期兵力:300/1000/500 初期国力:16800/240/0
当主 アルチバルド・シノーペ (2.3.4.)
家臣 フェルナンド・シノーペ (2.4.6.)
難易度:B
リシテア家に臣従

 ユピター島東部のリシテア家傘下領主。
 かつてはシノーペ家もユピター島中継交易の一翼を担っていたのだが、外洋港を海岸崩落で失い、その後はリシテアの補佐を務めていたものの、やがて縁戚関係からリシテアに飲み込まれた。

 港を持たない上に接する他勢力は主家のみ。鞍替えしてリシテア家を挟撃し、機会を待つくらいしかやりようが無いだろう。だがなんとかユピター島あるいはアッズーラの一部でも手に入れられれば後はアマルテア・リシテアと同じように進めていけると思われる。

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△part-top△


スクォドラ・アッズーラ

アクラブ伯(アンタレス⇒カルディア家)
初期兵力:1000/5000/1820 初期国力:123600/2805/0
当主 アクラブ伯コルス(コルス・アンタレス) (7.8.9.)
家臣 ブラキウム・カルディア (2.5.7.),ダール・スコーピオ (8.9.3.)
難易度:D
 スクォドラ・アッズーラの領主。
 大灌漑計画によりアソープス川流域とガニュミード平野の間に位置する地域は大いに潤ったが、スクォドラ・アッズーラに限っては水資源についてそれほどの恩恵を受けたわけではない。元々この地の東半分を制する豪族であったアンタレス家、連合王国でのアクラブ伯が水利に長けていたからである。
 この周辺地域は南北に比べ雨量は若干少ないが、それが深刻な水不足に繋がるものというわけでもない。とはいえ、旧アンブローシア王国により統一されるまで中小勢力の分立状態であり、水資源の効率利用が為されなかったのである。
 ヴェルディ・ネクトーラ山地とビアンコ・エ・ブルー山地に挟まれたスクォドラ・アッズーラは、周囲のシューペリア・バファナ・アルビセレステ・トライオンに比べ湧き水が豊富で水に恵まれていたが、起伏のある地形が災いしせっかくの清水を急流に流すままになっていた。
 この地の東半分を手中にし、この地方では大きな勢力となったアンタレス家は、いくつもの人口湖を造り水を溜め水量調整を図り、比較的耕地に向かない斜面は果樹農地に転じさせ、湧き水の有効利用を奨めるべく醸造業を振興した。
 これが成功を収め、安定した国力を得たアンタレス家は勢力の入れ替わりが多い地方において数百年の安泰を誇り、やがて統一を果たした旧アンブローシア王国内の有力者として国を支え、旧王国が瓦解した後は早くにシグムンド・ヴィゲンに与し功を認められアクラブ伯となった。
 アクラブ伯領は今も湖の点在する美しい風景と果実酒の一大産地として知られる。
 また伯の水利事業は、連合王国の灌漑計画の雛形でもある。

 連合王国の一諸侯となった後のアクラブ伯は、伯家と二大重臣カルディア家・カルブ家の三位一体にて順調に時を重ねていたが、この五十年ほど前より歯車が狂い始めている。伯家の一族が絶えようとしていたのである。
 伯家は代々優秀な人物を輩してきたが、その裏には重ね続けてきた近親婚があった。後継者が誕生し難くなっていくと共に夭逝が相次ぎ、ついには一族さえ数えるばかりになり、とうとう純血主義を諦めカルディア・カルブ両家より婿・嫁を迎えるもののこの流れに抗し切れず、王歴257年現在残るアンタレス家直系の者は、当主コルス・アンタレス唯一人となってしまった。

 そのコルスは希代の変人として知られる人物である。
 伯領をよく治めているもののほとんど人前に姿を見せず、見せたとしても病によるものとして仮面で顔を隠している。大量の書物に埋もれながら、様々な人々に書簡の山を送りつける人物としても知られる。わけのわからない物を送りつけられたという者も多いが、グラフィアス将軍、北辺伯、シラー伯、カリスタ侯、ユーロパ公などはその内容に感嘆したともいわれる。
 未だ子を授からないコルスは実子を諦め、カルディア家から養子を取り、側近のル・ケール及びスコーピオのみを外界への繋索として、書物の中で暮らしているという。


 内陸勢力であるため当面外洋交易による資金は見込めないが、当主コルス・アンタレスの高い能力がそれを補うだろう。コルスの寿命はおよそ残り十年ほどなので、一例としてその間にサルガス家を征し、北上してヅィバン家と向かい合っているディルガン勢を横から突いてマンスシャフトを手に入れてしまえば、後はコルス亡き後も勢力を広げることができるだろう。途中の独立勢力であるクルス家やカウス家は臣従させるなり滅ぼすなり状況に応じて選べばよい。

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イーストランド家(王家東分家)
初期兵力:900/4500/2340 初期国力:156200/2985/2
当主 ネイサン・イーストランド=サダルバリス (2.4.3.)
家臣 ジョン・ネイランド=スミス (6.5.8.),エリスン・カルペイン(9.3.4.)
難易度:C
サダルバリス王家に従属

 王家四分家の次席。
 アンブローシア本国内陸部のほぼ中央、またアソープス川流域のネクトール地方との境を押さえている。もしネクトールで事あらば、デーニッシュ侯と連携しこれにあたることとなるが、幸いそのような事態は起きていない。地道に分家として王家の補佐に努めている家である。その地道さが災いしたのか、ノルティエラとは別の意味で、今回の混乱を収拾する動きを起こせず仕舞いとなってしまった。

 アクラブ伯より国力が大きくやや海寄りの位置。海側を目指すなら南方へ。戦略としては方向違いのアクラブ伯といったところと思われるが、当主一族の能力はそれほど高くないので、当初は智のネイランド=スミス、武のカルペインを主力とすることになる。
 この二人以外には特に秀でた人材がいないため、他勢力やフリーの人材には気を掛けよう。

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サルガス家
初期兵力:720/3000/1560 初期国力:64200/1392/0
当主 トリストラム・サルガス (3.5.4.)
家臣 クライド・コートニィ (8.4.3.),ベヴァリー・ハチェット (7.1.6.)
難易度:B
 スクォドラ・アッズーラ西部の自治領主。
 アクラブ伯領とイーストランド家領に接し、主要交通路よりやや引っ込んだ位置にある家である。アソープス川畔よりこの地に転封されて以来、両家の後を付いて来るように過ごしてきたため主体性に欠けると評価されることもあるが、両家はそれぞれ数百年の歴史を持つ名家と王家の分家である。見習わないほうがおかしいではないか、というのがサルガス家の言い分である。
 だが今回はそれが失敗だった。両家、特にアクラブ伯の様子を窺っている間に立場を明確にする機会を逸し中途半端に独立を維持することとなった。ある意味、考えの見えないアクラブ伯コルスに翻弄されたといえなくもないが、自業自得といえば自業自得である。

 例えばどこかに従属するにしても、当面の方針はあまり変わらない。いずれ攻めるのはどちらにするかという程度である。またどちらかがサルガス家で対抗できそうな程度に弱体化したときは更に外側に大勢力(キャストル家やアルリシャ伯など)が成長していることが多いだろう。状況次第とはいえ、初期配置がよくない家である。
 初期武将も配下の能力はわりに高いが、いかんせん数が少ない。

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ジャバフ家
初期兵力:240/900/400 初期国力:25800/390/1
当主 ハーマン・ジャバフ (3.4.4.)
難易度:A
アクラブ伯に臣従

 スクォドラ・アッズーラのアクラブ伯傘下領主。
 運河が開かれた際、河川航行と港管理の指南役として取り立てられた技術者一族が領主化した家。
 アクラブ伯と協力し運河網(マップで表示されているのは大運河のみ)での内陸交易を定着させた縁で伯と親しく、今回アクラブ伯傘下となったのも既定路線である。

 領地はアクラブ伯領内といって差し支えなく、武将は当主一族のみ。アクラブ伯に付かないのがおかしい、といった初期状況である。
 初めからアクラブ伯の一部として想定したためこのような状況になっている。
(さらに上段落に記した設定は毎度の如く後付けであるため、技術者一族としての能力はパラメータに反映していない=ゲーム上能力値に反映させられるものがない。せめて航海技術値だけでも上乗せしてもいいかもしれない。ほとんど意味はないだろうが)

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グラフィアス家
初期兵力:1200/3500/2350 初期国力:75000/1120/0
当主 ハンニバル・グラフィアス (8.4.9.)
家臣 オーウェン・エイムス (7.4.7.),エルバート・グリフィス(2.7.5.)
難易度:
サダルバリス王家に従属









△AreaMap△

△part-top△


アルビセレステ(含,シャルルアズ)

アルゲテナル家
初期兵力:960/2700/1800 初期国力:75600/1398/1
当主 ジェイル・アルゲテナル (4.5.4.)
家臣 データス・アザー (3.7.4.),ハーヴェイ・クァンタス (6.3.3.)
難易度:
アルワイド家に臣従









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テーミン家
初期兵力:800/2000/1120 初期国力:54600/1200/1
当主 エイリアル・テーミン (4.3.4.)
家臣 ギルバート・エスター (3.6.4.)
難易度:
ヅィバン家に臣従









△AreaMap△

シェダル家
初期兵力:1120/2800/1400 初期国力:84800/1260/1
当主 アーヴィング・シェダル (6.2.4.)
家臣 アンドリュー・シェダル (2.4.7.),セーファス・ルクバー (4.4.2.)
難易度:
キャストル家に従属









△AreaMap△

セギン家
初期兵力:1050/2400/1200 初期国力:65300/2226/
当主 ファブリッツィオ・セギン (7.3.7.)
家臣 バルタサッレ・セギン (6.2.2.),オリヴィエーロ・セギン (6.1.4.)
難易度:
サダルバリス王家に従属









△AreaMap△

△part-top△


グアラーニ(含,南北エル・トリ)

アルメイサム家
初期兵力:720/2250/1620 初期国力:81000/1410/1
当主 リーガン・アルメイサム (3.4.5.)
家臣 スルグウィン・アルヘナ (8.3.6.),アンテイン・ウォーレス (4.2.5.)
難易度:
キャストル家に臣従









△AreaMap△

ポラックス家
初期兵力:1120/3500/2100 初期国力:82800/1692/1
当主 ウインセアン・ポラックス (3.6.4.)
家臣 スティオファン・ウォルシュ (8.5.1.),アンレイ・ダーリス (4.5.4.)
難易度:
キャストル家に臣従









△AreaMap△

キャストル家
初期兵力:1500/3750/2550 初期国力:80400/1630/1
当主 イアン・ギュネス・キャストル (5.8.7.)
家臣 イォセフ・メレディス (5.3.2.),スティファン・ロス (4.2.6.)
難易度:










△AreaMap△

デリフェルト家(王家南分家)
初期兵力:2400/5200/3200 初期国力:146400/3498/1
当主 オンドレイ・デリフェルト=サダルバリス(3.2.5.)
家臣 ヤコウベク・プルキニェ (8.5.3.),アントニン・ハシェック (7.6.5.)
難易度:
サダルバリス王家に従属









△AreaMap△

△part-top△


北部ネクトール(バランタイン・カルヴァドス)

ラスティネル家
初期兵力:500/1500/960 初期国力:39600/840/1
当主 アレン・ラスティネル (7.3.6.)
家臣 メルヴィン・ネイヴァル (5.2.2.)
難易度:
アフィニティ家に臣従

△AreaMap△

アフィニティ家
初期兵力:1200/3000/1800 初期国力:93900/1590/2
当主 ジュード・アフィニティ (3.6.3.)
家臣 バーソロミュー・ソール (6.2.7.),ロシュウォール・ラグナー (5.1.5.)
難易度:

△AreaMap△

ブラー家
初期兵力:960/2400/1440 初期国力:78800/1077/1
当主 ギルバート・ブラー (5.3.5.)
家臣 アーネスト・ブラー (4.6.2.),イスマイル・ブラー (2.7.3.)
難易度:
ヅィバン家に従属

△AreaMap△

ヤクローズ家
初期兵力:480/1500/840 初期国力:48000/480/1
当主 ケヴィン・ヤクローズ (6.4.5.)
家臣 ジーン・ヤクローズ (2.5.4.),ニール・ヤクローズ (3.4.3.)
難易度:
ネクトール公に従属

△AreaMap△

アプルカ家
初期兵力:400/1000/480 初期国力:42000/450/1
当主 ジョナサン・アプルカ (4.5.2.)
家臣 リンゼイ・アプルカ (4.2.4.)
難易度:
ネクトール公に従属

△AreaMap△

ノア家
初期兵力:270/750/480 初期国力:27000/480/0
当主 ジェレマイア・ノア (4.3.4.)
難易度:
ネクトール公に臣従

△AreaMap△

△part-top△


中央ネクトール(エラドゥーラ・アマレット)

カーデナル家
初期兵力:1200/3000/1800 初期国力:101400/1320/1
当主 マウザー・カーデナル (3.2.6.)
家臣 ハンフリー・サンフィールズ (2.4.7.),セントール・シーモア (7.2.6.)
難易度:
ネクトール公に従属

△AreaMap△

ネクトール公(ガーフィールド家)
初期兵力:3000/8100/5000 初期国力:225300/6192/0
当主 ネクトール公バーンハード(バーンハード・ガーフィールド) (5.4.6.)
家臣 ナイランド・バレット (4.4.9.),ハイラム・コンスエロー (8.6.5.)
難易度:

△AreaMap△

ディサローノ家
初期兵力:360/1350/720 初期国力:30000/660/0
当主 ドゥワイト・ディサローノ (4.3.4.)
家臣 フェリックス・ディサローノ (3.4.7.),ノーマ・ディサローノ (1.4.5.)
難易度:
ネクトール公に臣従

△AreaMap△

△part-top△


南部ネクトール(シャルトリューズ・アドニス)

ドランブイ家
初期兵力:400/1000/500 初期国力:18000/936/0
当主 ラルフ・ドランブイ (3.5.2.)
家臣 デューク・ドランブイ (5.3.2.)
難易度:
ネクトール公に臣従

△AreaMap△

サンブーカ家
初期兵力:320/1000/560 初期国力:28800/750/1
当主 ステファン・サンブーカ (7.4.2.)
家臣 セドリック・サンブーカ (3.4.3.)
難易度:
デーニッシュ侯に臣従

△AreaMap△

デーニッシュ侯(ファルンベルズ家)
初期兵力:1780/6750/3570 初期国力:149100/2730/1
当主 デーニッシュ侯エルマー(エルマー・ファルンベルズ) (7.4.7.)
家臣 エゼルガート・ラッセル (5.8.9.),アンドリュー・クーザック (5.4.6.)
難易度:

△AreaMap△

バーボネラ家
初期兵力:640/2400/1120 初期国力:66000/1740/0
当主 アーヴァイン・バーボネラ (6.3.3.)
家臣 チャールズ・ヴァイオレット (6.3.4.),マーティン・バーボネラ (4.6.7.)
難易度:
デーニッシュ侯に臣従

△AreaMap△

△part-top△


バッカス列島(含,キャラウェイ)

ロデレール市
初期兵力:450/1350/750 初期国力:10000/500/1
当主 フィリップ・ロデレール (3.4.3.)
家臣 ナイマン・ロデレール (3.4.7.),ネイサン・ロデレール(3.6.4.)
難易度:
サダルバリス王家に臣従

△AreaMap△

ドラモット家
初期兵力:600/1500/840 初期国力:37000/1000/2
市長 イグナス・ドラモット (4.2.4.)
家臣 ヴァレンティン・イベット (6.4.5.),ギリアゥム・アンリ (4.4.3.)
難易度:
ソーマ公に従属

△AreaMap△

コミノ市
初期兵力:300/750/400 初期国力:15000/480/1
市長 ベルクロワ・コミノ (3.5.6.)
難易度:
サダルバリス王家に臣従

△AreaMap△

セナペ市
初期兵力:360/1000/440 初期国力:17500/540/1
市長 オーギュスタン・セナペ (5.8.3.)
家臣 マサイアス・セナペ (5.3.1.)
難易度:
サダルバリス王家に臣従

△AreaMap△

リキリジア家
初期兵力:750/1500/1050 初期国力:61000/1200/1
当主 クローディン・リキリジア (3.3.6.)
家臣 ジャスティン・アニーチェ (7.5.4.),グスターヴ・カンネッラ (2.4.5.)
難易度:
マジョラム通商会議に従属

△AreaMap△

△part-top△


マジョラム通商圏(フェンネル・カロンジ)

パースリ家
初期兵力:540/1500/840 初期国力:40500/895/0
当主 ユースタッシオ・パースリ (3.3.3.)
家臣 アロルド・ディリジオ(5.7.3.)
難易度:
マジョラム通商会議に臣従

△AreaMap△

マジョラム通商会議(マジョラム家)
初期兵力:400/2000/1500 初期国力:64000/1500/1
当主 マクラレン・マジョラム (2.5.5.)
通商会議議長 ウィンスペクト・ローゼス (3.10.8.)
難易度:

△AreaMap△

タラゴン家
初期兵力:320/1000/440 初期国力:26000/380/0
当主 ファブリジオ・タラゴン (5.3.6.)
家臣 シルヴィオ・タラゴン (6.4.4.)
難易度:
マジョラム通商会議に臣従

△AreaMap△

レガリス家
初期兵力:660/3000/2040 初期国力:67500/1220/1
当主 ベイト・レガリス (3.5.6.)
家臣 トライトン・メジョラナ (7.6.2.),イングリッド・ペレヒル (2.6.3.)
難易度:
マジョラム通商会議に臣従

△AreaMap△

ジェンジブレ家
初期兵力:180/800/420 初期国力:20000/520/0
当主 オーリン・ジェンジブレ (5.6.3.)
難易度:
マジョラム通商会議に臣従

△AreaMap△

△part-top△


ソーマ(タメリック・アジョワン)

クローブ家
初期兵力:240/1000/560 初期国力:40000/500/1
当主 メンドウス・クローブ (3.5.3.)
難易度:
ソーマ公に臣従

△AreaMap△

カーダモン伯(カネル家)
初期兵力:1300/5000/2400 初期国力:97500/3012/0
当主 カーダモン伯フライバート(フライバート・カネル) (5.4.4.)
家臣 スタリオン・シブレ (6.5.4.),ロデリック・ピメント (4.5.1.)
難易度:

△AreaMap△

ソーマ公(チェイン家)
初期兵力:2950/6600/3750 初期国力:172000/4200/2
当主 ソーマ公アーネスティン(アーネスティン・チェイン) (7.6.3.)
家臣 クリフォード・オリガン (8.2.3.),ウィレム・セザーム (3.6.7.)
難易度:

△AreaMap△

アイユ市
初期兵力:160/750/450 初期国力:15000/920/0
当主 シャーロット・アイユ (2.6.2.)
難易度:
サダルバリス王家に臣従

△AreaMap△

バズィリック家
初期兵力:720/2400/1170 初期国力:67000/1115/0
当主 ダン・バズィリック(3.4.6.)
家臣 ゲイリー・ネルケン (5.6.7.),ジョセフ・モント (8.3.3.)
難易度:
カーダモン伯に臣従

△AreaMap△

△part-top△


フェヌグリーク(含,ローレル)

イングヴェア家
初期兵力:720/2000/1040 初期国力:40000/1210/2
当主 オーウェン・イングヴェア (6.3.4.)
家臣 エイプリル・ティミアン (3.7.6.)
難易度:
ソーマ公に臣従

△AreaMap△

シトロネル家
初期兵力:400/1000/680 初期国力:29000/500/0
当主 バルトローグ・シトロネル (5.5.3.)
家臣 ジェラルディン・シトロネル (4.3.3.)
難易度:
ソーマ公に臣従

△AreaMap△

ベイリーフ家
初期兵力:720/3000/2000 初期国力:55000/3310/0
当主 トーマス・ベイリーフ (6.3.3.)
家臣 ハワード・ローレル (5.2.7.),フェデリコ・アローロ(4.6.5.)
難易度:
ソーマ公に従属

△AreaMap△

△part-top△


アンブレオン(含,南北アングル)

アルゲディ家
初期兵力:900/3700/1800 初期国力:81000/1570/1
当主 トーマ・アルゲディ (6.2.5.)
家臣 ギィ・エルネスト・オリヴィエ (3.5.4.),マクシム・オルタンス (5.3.9.)
難易度:

△AreaMap△

ハリス市
初期兵力:100/500/400 初期国力:9000/590/0
市長  ガストン・クィネル(5.6.1.)
難易度:
サダルバリス王家に臣従

△AreaMap△

アルクトゥルス伯(レイ家)
初期兵力:2400/7700/4750 初期国力:160000/3020/0
当主 アルクトゥルス伯イジルード(イジルード・レイ=アルクトゥルス) (5.6.3.)
家臣 シャルル・シェニエ (3.5.6.),セルジュ・エーメ (7.3.4.)
難易度:

△AreaMap△

アルマーズ家
初期兵力:1600/2800/1100 初期国力:68500/2010/3
当主 アンテルム・アルマーズ (4.5.2.)
家臣 オルランド・アルマーズ (6.2.8.),アーロン・ヴェルニエ (7.2.1.)
難易度:
アルクトゥルス伯に臣従

△AreaMap△

△part-top△


ユーロパ(ガーラ・ガルバルディア)

ユーロパ公(ベルナドット家)
初期兵力:2200/8750/4400 初期国力:276000/5625/2
当主 ユーロパ公エドゥアール(エドゥアール・ベルナドット)(7.5.4.)
家臣 クリストフ・ファビウス (7.3.5.),イーヴ・ラングラン (6.4.5.)
難易度:

△AreaMap△

リゲル市
初期兵力:1100/2000/600 初期国力:56000/1500/1
市長 ブノア・グラース(7.2.6.)
助役 ジュリアン・アレヴィ(2.6.2.), 兵力 リゲル民兵(5.1.1.)
難易度:
サダルバリス王家に従属

△AreaMap△

ベラトリクス家
初期兵力:700/1400/1100 初期国力:35000/700/0
当主 ボニファス・ベラトリクス (1.8.4.)
家臣 グレゴアール・ヴェイガン (4.3.6.),オーギュスタン・ラウール(4.3.6.)
難易度:
ユーロパ公に臣従

△AreaMap△

アルテルフ家
初期兵力:2400/4800/3000 初期国力:125000/2246/1
当主 マウリッツ・アルテルフ (3.5.5.)
家臣 ベネディクト・ストライサンド (5.6.1.),アンドリース・アルテルフ (6.2.3.)
難易度:
サダルバリス王家に従属

△AreaMap△

ドゥール家
初期兵力:1600/3000/1400 初期国力:86000/1400/1
当主 ホラティウス・ドゥール (3.7.3.)
家臣 マテウス・エイクマン (5.4.1.),ヨハン・ファン・ラサラス (4.4.5.)
難易度:
南ユーロパ連合に臣従

△AreaMap△

デネボラ家
初期兵力:750/1250/300 初期国力:30000/476/0
当主 フェリクス・デネボラ (3.5.2.)
家臣 ミヒール・フローデ (6.3.8.)
難易度:
南ユーロパ連合に臣従

△AreaMap△

シェルタン家
初期兵力:550/1400/600 初期国力:26000/420/0
当主 アルフォンス・シェルタン (3.5.8.)
家臣 アルベルトゥス・アペル (7.4.3.),アントーニス・アペル (4.4.4.)
難易度:
南ユーロパ連合に臣従

△AreaMap△

△part-top△


シュバイン(含,エルザス)

サダクビア家(ケア分家)
初期兵力:950/2000/950 初期国力:53000/1030/2
当主 アドルフ・ケア=サダクビア (5.4.4.)
家臣 ミッケル・ヘンリクセン (6.2.3.),ハンス・イエンセン (3.5.4.)
難易度:

△AreaMap△

南ユーロパ連合(サダルメリク家=ケア本家)
初期兵力:1400/4500/2800 初期国力:86000/1715/0
当主 マルティン・ケア=サダルメリク (5.6.10.)
家臣 アダルベルト・ヘルヴェグ (3.8.8.),グイドー・ケア=サダルメリク(6.4.3.)
難易度:

△AreaMap△

アンカ市
初期兵力:400/1000/600 初期国力:28000/760/0
市長 ヴィートゥス・オルセン (5.8.7.)
家臣 フェルディナン・イエンセン (3.3.5.)
難易度:
サダルバリス王家に臣従

△AreaMap△

アルデラミン家
初期兵力:1200/2000/1600 初期国力:74000/1430/0
当主 ヴァウテル・アルデラミン (4.5.3.)
家臣 トーマス・マンデヴィル (7.5.4.),レイナウト・ハルス(4.1.4.)
難易度:
南ユーロパ連合に臣従

△AreaMap△

アルフィルク家
初期兵力:300/1500/900 初期国力:21500/600/0
当主 ヒューホ・アルフィルク (4.5.4.)
家臣 エーベルト・フォッカー (4.4.5.),マティス・アルフィルク (6.2.2.)
難易度:
南ユーロパ連合に臣従

△AreaMap△

カルラルバイ市
初期兵力:250/400/250 初期国力:19500/827/1
市長 ディルク・ダール・エイクマン (6.3.6.)
難易度:
サダルバリス王家に従属

△AreaMap△

エルライ市
初期兵力:400/1000/400 初期国力:22800/500/0
当主 ルトガー・アベル (2.8.6.)
兵力 エルライ義勇兵(3.2.2.)
難易度:
南ユーロパ連合に従属

△AreaMap△

△part-top△


西方教会領

西方教会
初期兵力:2700/5800/3100 初期国力:49000/1600/1
教皇  プラエキプス3世(1.6.3.)
枢機卿 エイブラム・アルティム(2.5.7.)   兵力 教会守備兵団 (6.2.6.),傭兵団 (5.1.5.)
難易度:

△AreaMap△

ブロッグ市
初期兵力:500/1100/500 初期国力:7500/1000/1
社長 メイセン・ブロッグ (1.4.7.)
兵力 私兵団 (7.0.4.)
難易度:
西方教会に臣従

△AreaMap△

△part-top△


カリスタ(含,上・東カリスタ)

カリスタ侯(ハインライン家)
初期兵力:1750/6500/3100 初期国力:142000/4210/1
当主 カリスタ侯アーガトン(アーガトン・ハインライン) (4.6.9.)
家臣 ジーメオン・オストヴァルト (9.6.6.),ゼルマル・ハーゲン (5.1.6.)
難易度:

△AreaMap△

メディア家
初期兵力:300/1500/600 初期国力:37200/1075/0
当主 ヘルムート・メディア (4.6.2.)
家臣 マーク・ハーシェル (2.4.5.),メイナード・メディア (2.4.4.)
難易度:
カリスタ侯に従属

△AreaMap△

ケイニクラ(アデナウア)家
初期兵力:1400/4000/1950 初期国力:70000/1847/1
家臣 アダルバート・アデナウア (5.5.7.),グスターヴ・アデナウア(6.2.4.)
難易度:

△AreaMap△

アダーラ家
初期兵力:800/1950/1300 初期国力:19000/2041/0
当主 エルジュビェタ・アダーラ (2.4.8.)
家臣 シュテファン・ルサルカ (8.1.4.),オトー・ベラトラムカ (6.2.3.)
難易度:
ケイニクラ家に従属

△AreaMap△

アルドラ家
初期兵力:450/1450/650 初期国力:12000/1550/0
当主 ミコラーシュ・アルドラ (4.4.2.)
家臣 パヴェル・アルドラ (3.3.3.),トマーシュ・アルドラ (4.3.2.)
難易度:
ケイニクラ家に臣従

△AreaMap△

ウェゼン家
初期兵力:200/1500/600 初期国力:15000/1000/1
当主 アルテゥル・ウェゼン (6.2.4.)
家臣 フランティシェク・ウェゼン (3.6.5.),アルベルト・レンドル・ウェゼン (4.1.4.)
難易度:
ケイニクラ家に臣従

△AreaMap△

プロシオン家
初期兵力:700/2000/1050 初期国力:63000/1950/1
当主 ミコラシュ・モーゼル・プロシオン (4.6.3.)
家臣 シュテバーン・ペトラ (6.5.4.),フランティシェク・ノヴァーク (2.5.8.)
難易度:
ケイニクラ家に従属

△AreaMap△

ゴメイザ家
初期兵力:240/900/600 初期国力:15000/400/1
当主 カテルジナ・ゴメイザ (2.5.2.)
家臣 テオドル・グラーシュ (4.4.4.),ルドヴィーク・ルフシュテイン (5.2.4.)
難易度:
ケイニクラ家に臣従

△AreaMap△

△part-top△


ヴェスタラントカリスタ(下カリスタ)

ヴェスタラント家(王家西分家)
初期兵力:2200/4400/2200 初期国力:94400/1420/1
当主 ウォーデル・ヴェスタラント=サダルバリス (5.3.6.)
家臣 アランダ・ヴェスタラント=サダルバリス(4.5.6.),ウェルンド・ヴェスタラント=サダルバリス(6.4.6.)
難易度:
サダルバリス王家に従属

△AreaMap△

エレクトラ市
初期兵力:400/1000/800 初期国力:24000/650/0
市長 アルフレッド・ヤンセン (2.5.4.)
兵力 エレクトラ市民兵 (3.3.2.)
難易度:
サダルバリス王家に臣従

△AreaMap△

マイア市
初期兵力:600/1200/600 初期国力:33000/500/0
市長 ヴィンフリート・ボイヤー (3.5.3.)
助役 トゥーマス・エーリクセン (2.4.5.),  兵力 マイア市民兵(3.2.3.)
難易度:
サダルバリス王家に従属

△AreaMap△

タイゲタ市
初期兵力:500/1000/800 初期国力:40000/660/1
市長 ノーマン・ベルナド (3.4.5.)
兵力 タイゲタ市民兵 (3.3.3.)
難易度:
サダルバリス王家に従属

△AreaMap△

セラエノ市
初期兵力:300/600/300 初期国力:22800/600/0
市長 エドモン・スヴェルカ(5.4.2.)
難易度:
サダルバリス王家に従属

△AreaMap△

アステロペ市
初期兵力:400/700/500 初期国力:27600/800/1
市長 ルーペルト・エーリク (3.5.2.)
兵力 アステロペ市民兵(4.1.4.)
難易度:
サダルバリス王家に従属

△AreaMap△

エアリーズ自治領
初期兵力:0/2550/1800 初期国力:35500/1820/4
当主 エディ・シアノ (5.5.3.)
家臣 ジェシー・マゼンタ (7.2.1.),ホーマー・ブラック (4.2.5.)
難易度:

△AreaMap△

△part-top△


アルサ(大・小アルサ)

アリオト伯(ミザール家)
初期兵力:1000/4500/2050 初期国力:109400/2700/2
当主 アリオト伯フリーデル(フリーデル・ミザール) (5.6.3.)
家臣 エルンスト・ヴィデル (7.4.6.),カール・ヴァイゼン (2.3.7.)
難易度:

△AreaMap△

ドゥベ家
初期兵力:550/1750/1200 初期国力:38200/1120/0
当主 アードルフ・ドゥベ (4.5.6.)
家臣 ローラント・エルム (5.3.6.)
難易度:

△AreaMap△

アルサ家
初期兵力:1800/5000/1800 初期国力:95400/1980/1
当主 コンラッド・フォン・アルサ (4.4.6.)
家臣 クラウス・アインホーヘン (7.1.7.),カール・シュヴェルツ (5.3.2.)
難易度:
サダルバリス王家に従属

△AreaMap△

△part-top△


プロセルピナ・ノルド州

プロセルピナ連邦・ノルド州
初期兵力:1500/4500/2300 初期国力:154000/3910/2
知事 アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ヤノフ (7.5.6.)
家臣 ヴィクトル・エリノヴィッチ (5.4.3.),アウグスト・ヴァーリッチ (5.2.4.)
難易度:E
 プロセルピナ連邦が旧ノルディカ国を吸収した後に置かれた州政府および州軍。
 ノルディカの残党蜂起と隣接するアンブローシアの状況に対応するため、代々州知事は中央で嘱望された者が派遣される傾向がある(連邦の一部となって比較的日が浅いため、地元選出には至っていない)。
 ヤノフ知事は先年就任したばかりの若い知事で、中央では武闘派のホープであるが、個人としては冷静な人物である。実はアンブローシアの状況によっては進攻せよとの密命を帯びているが、彼自身はそんなことより州内の慰撫が先だと考えている。

 人材は際立ったものはいないが揃っている。国力は十分あり、鉄砲生産国である。
 設定上アンブローシアとは元から友好国であるので、侵攻はしたくはない。だが、隣のアルサ家の様子次第で中央からの侵攻命令も来るだろう(という想定で侵攻開始)。
 まずはノルディカの旧政府残党を抑えなくてはならないが、効率よくいくにはある程度の兵力増強を経てからだろう。
 残党軍は兵は多いが装備はあまりよくないので、準備中に攻め込まれても十分勝てるはずである。残党軍を鎮めた後は後方に何の憂いも無いので、鉄砲装備主体で地道に増強していけば特に問題は無いだろう。

△AreaMap△

ノルディカ旧政府残党
初期兵力:0/5000/200 初期国力:15000(a系では0)/300(0)/0
首魁 イリヤ・タウレンコ (3.2.2.)
難易度:B
 旧ノルディカ国の残党組織。ノルド州山間部に逃げ延び支援者の助けもあって度々蜂起をするも、ジリ貧は否めなくなっている。

 初期資金は十分にあり、蜂起兵力の維持はできる。だが装備は貧弱、武将能力も並。兵力のおかげでノルド州軍はしばらく攻めてこないだろうが、このままでは蜂起軍に勝ち目は無い。
 野戦に持ち込まないよう兵力で押すしかない。示し合わせている増援がノルド州軍が攻めてくる前に来るかどうかが鍵になるだろう。

△AreaMap△

△part-top△


6.人物列伝

王暦257年登場済みの人物で、後世に名を残したという何名かを紹介します。


能力値
領地所在地,家・地位 性別・年齢(出生年〜)
内容

アルリシャ伯アリアベルタ(アリアベルタ・デ・ファーナ) (武5.政9.智8. 忠6.野7)
アズーラ,アルリシャ伯デ・ファーナ家当主 女・21歳(236〜)
 アルリシャ伯領は天然の良港に恵まれ、本省の港湾整備が整うまでは東方貿易の最大拠点であり、現代でも伯が管理下に置いていた港を交易拠点とする者が多い。

 先代アルリシャ伯エリアバルド急逝の際残されたのは、まだ歳若い息女のみだった。側近一派は根回しを重ね、半ば捻くれた解釈を元に、アリアベルタの伯継承を認めさせた。あとはこの見目麗しき新アルリシャ伯を傀儡とし、権益を彼らの元へ委譲させるのみであった。
 だが彼らは見誤っていた。伯の女系縁者は元々他家より表立った存在だったが、まさか彼らの考える女性にあるまじき結束の強さを持ち、なおかつアリアベルタ自身が行動力と素早さを兼ね備えた人物だったのだ。
 御し易い婿を入れるより、彼女を伯とした方がよりやり易かろう。そう思わせるよう仕向けたのは彼女自身であり、彼女の掌の上でまさに「平和的に」伯継承は為されたのである。
 そしてやっと、旧側近たちは自分らが敗北したと知る。代替わりが済むと同時に、彼らは「讃えられながら」引退していった。

 なお、諸侯で最初に王家を見限ったのは彼女である。

トール・グリペン・トラファルガ (武8.政4.智8. 忠9.野9)
ハイランディア,トラファルガ家当主 男・23歳(234〜)
 ハイランディアのトラファルガ家は、王家の本家筋に当たる。王家の礎となった、シグムンド、フレドリク親子はこの家の分家の出であり、その縁からハイランディア領の経営は改めてトラファルガ家に任命された。
 とはいえ、この「本家」は以後サダルバリス王朝の歩みの中で特に目立つことはなかった。せいぜい、相談役として王都に召還された者が歴代何名かいるのみである。
 王家にとって「本家」は次第にただの自治領主に過ぎない存在になっていき、名目上とはいえ、ハイランディアが非嫡出王子の母の領地とされても、「本家」は何の反応も示さなかった。ただただ単なる自治領主に過ぎなかった。

 名領主と領民に慕われた父、フレドリク・シグが体調不良を理由に領主交代を決意したとき、息子トール・グリペンに「好きにすれば良い」と語ったという。
 当のトール自身が「動かずの本家を動かす」という最終的な判断を下したのは、王家からの絶縁状というべき同盟破棄がなされた際、すなわちいささか遅過ぎとも思われる時期といわれる。
 その後、トール率いるトラファルガ家は局地戦において決定的な敗北は無く、順調に中堅といえる勢力規模となるも、なぜかそれ以上の領土欲を見せようとしなかった。
 「もしも」を語るのもなんだが、彼がかつての分家と同じ道を辿る気になっていたらどうだったのか。充分興味深い想像となるのである。

アーサー・シーベルト・ヅィバン (武3.政7.智7. 忠6.野5)
エラドゥーラ及びアンブローシア,ヅィバン家当主・前諸侯会議議長 男・39歳(218〜)
 後にアルワイド、ディルガンと共にアンブローシア内戦の元凶と目されるヅィバン家だが、ことアーサー・シーベルトについては、その本来の政治手腕から同情の声もある。

 アーサーは険悪の度合いを深めるアルワイド・ディルガン両家の緩衝役を、諸侯会議議長の立場から買って出たのであるが、根気ある交渉の末に現れ出たのは、あろうことか両家のヅィバンへの敵対意思であった。
 当時の記録に、自らの手腕を過信した故の失敗であると散見されるが、昨今の研究では、両家の衝突こそヅィバンを内戦に引き摺り込む共同謀議との説も出てきている。

デミトリス・アルワイド (武2.政5.智9. 忠7.野9)
アングル及びアンブローシア,アルワイド家当主・王家摂政 男・45歳(212〜)
 内戦の元凶として第一に挙げられる人物であるデミトリスは、若き日は凡庸な人物と目されていた。サダルバリス王朝以前の、前アンブローシア王国内乱の中心人物である、奸臣ヴォリテリウス・オーゼが神童と謳われたこととは対照的ともいえる。

 アルワイド家は王家第一の側近として何度も摂政を務めた名家であるが、デミトリスが当主となった頃は壮年のサダルバリス王が健在であり、また諸侯議会が旗振り役となっての行政院再編の流れが大きく、さらにデミトリスの人柄からアルワイドは王国の表舞台から遠ざかっているものと見做されていた。

 今では、デミトリスの末妹マドレーヌが王の目に留まったのが始まりだと、誰もが言えるだろう。王はマドレーヌとの間の子を見て間もなく急逝し、議会の有力諸侯が緩やかに、だが次々に倒れ、新宰相アルフォンス・ディルガンにより行政院再編の一時凍結。若き新王もまた急逝し、フィオレンツァ后の残りの二王子のうち一人も「流行り病で」急逝。
 しかし、これらとその周囲に湧き上がった混乱の数々を、デミトリスと結びつける者は少なくとも中央政府にはいなかった。初めてそれを口にしたのは、后の最期の王子・内戦開始時の王であるフォビア・フラヴィウスだったというくらいである。
 デミトリスはぎりぎりまで凡庸の皮を外さなかったのである。

北辺伯アラルド(ノーザン・マールグレイブ アラルド・トーレス) (武8.政6.智7. 忠7.野3)
カタルーニャ及びフリア・ロハ,北辺伯トーレス家当主 男・47歳(210〜266)
 現在、異様に人気の高い人物である。北辺伯といえば、歴代でも彼のことを言う。
「…わしが最期まで壁となってやろう。最期までだ」
 アラルドの若き日々から内戦突入までを描いた戯曲・映画の類はいくつかあるが、王都防備に人生の最期を捧げると決意した師、ハンニバル・グラフィアス将軍に向けたとされるこの言葉が、どのラストシーンにも登場する。

 いささか美化され過ぎたきらいのある人物ではあるが、智勇兼備かつ義に厚い人だったのは確かなようである。
 北辺伯は、カロン帝国のもしもの侵攻に備え王家北分家と共に配されたが、アラルドのときは周辺小諸侯が中央勢力に抱き込まれ、カロンへの備えが崩れていた。その中で王家への忠誠を違わず愚直なまでにカロンを睨み続け、カロン南征軍侵攻の際、自分の言葉を全うしたのである。

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7.メモ

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付.地名図

 大まかな地名を下図に示します。

アンブローシア地名図

<名称参考サイト>

今回のシナリオ制作において各種名称を設定するにあたり、以下のサイトを参考にいたしました。
人名
怪しい人名辞典
世界帝王事典の人名対照表
手作り欧州人名語源辞典
こまごまCZ事典
ブルース人名辞典
世界の言語の数体系
*ロシア語は参照したサイトがなくなっていました。
 (体操選手の名前から、苗字の付け方を解説するサイトがあったのです)

星・天体の名前
星のるつぼ
JANNET

酒・カクテルの名前
サントリー株式会社ウェブサイト
(ここをリンク元として探していきました)


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